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9時の気温が16度。北東風が吹いて梅雨寒の一日になりそうだ。

昨夜、ブッシュ大統領が福田首相に電話をかけてきたそうだ。北朝鮮に対するテロ国家指定の解除を決めたことについて、日本の世論の反発が強いことに対する配慮とみられる。

アメリカの大統領は2期8年までで、それ以上の再選は認められない。そのために、2期目の特に後半の処し方は難しくなる。
新たな施策を始めようとすると、次の大統領に足かせをはめることにもなるためだ。

そのために無難に職務をこなすということが優先されるとともに、後世に何とか業績を残したいという気持ちも働くのだろう。今回の北朝鮮の制裁解除も、「北朝鮮の核武装を廃棄させた大統領」という遺産を残すためという文脈で考えれば納得がいく。

日本人にとっては梯子を外された感じがするのだが、外交というものは「国益」が優先されるものであり、2期目の終盤の政権ということを勘案すると、当然の結果なのかも知れない。再選の認められない大統領制度の難しさがあると思う。

昨夜の福田首相の行動を見ると、18時2分から帝国ホテルの「なだ万」で社会保障国民会議座長の吉川洋東大教授で会食し、20時30分にブッシュ大統領と電話会談をしたことになっている。一杯機嫌で、「電話会談」をしたのだろうか。
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10時の気温がアメダスによると27度になっている。少し湿気も感じ心地よさはない。それというのも一昨日から風邪気味で少し微熱があるためだ。今日は1日安静にしよう。

今朝は岩手県南部で地震があり、死者も出ているようで、NHKはずっと地震のニュースを流し続けている。昨年の能登の地震の時も休日だったし、長岡の地震も土曜だった。柏崎の時は何曜日だったのだろうか。休日に多いような気がする。

北朝鮮との協議が再開し、一歩前進したということで、制裁解除を一部ではじめるというのが今朝のニュースで大きなものである。拉致被害者についての再調査と、よど号事件の関係者の身柄の引渡しに応じるというのを、政府は前進と判断したようである。

しかし、拉致被害者の関係者はこの判断に不満を表明している。以前にも一度再調査を行い、偽の遺骨を提出したり、矛盾だらけの死亡情報を提供したりするなどがあったためである。よど号の関係者の引渡しについても曖昧なところがあるためだ。

北朝鮮の態度を見ていて、「ブラクリ外交」という言葉を思い出した。幕末に幕府が開国を要求する諸外国に対して曖昧な返事に終始し、時間を引き延ばす(問題先送り)という戦術である。長州藩もこれに倣い、長州征伐の際に幕府に対してブラクリ戦術を取ったといわれている。

日本のお家芸のようで、通商摩擦の際にもこの戦術を日本政府は取っている。北朝鮮の曖昧に、小出しに情報を提供するやり方も全くこれと同じである。

ブラクリの本家争いをしている場合ではないように思うのだが。
とうとう首相の問責決議が参議院で可決された。問責決議は、「お前の行いはけしからん」ということを態度でしめしたものであり、法的拘束力はないものの、これまで大臣が問責決議を可決された場合は、必ず辞任に追い込まれている。

問責決議が可決されると、「問責された首相が出席する審議に出るわけには行かない」という理由で審議拒否をせざるを得なくなる。審議拒否の許される状況(=世論の後押し)でない限り、いたずらな問責決議の可決はかえってマイナスともなる。

タイミングが重要なのだが、今回は会期末に問責決議を提出した。審議拒否の批判を和らげるのが狙いなのだろうが、柔道の「掛け捨て」のような感じであり、インパクトが弱いと思う。出すならガソリン税の復活の時が絶好のタイミングであったと思う。

ところで、首相をはじめ与党は「法的拘束力がない」ということで無視を決め込むようである。法令順守とは、法律に違反しなけらば何をしてもよいということなのだろうか。

法には触れなくとも、道義には反するということがある。与党の面々は声高に教育、中でも道徳教育の必要性を叫ぶ連中が多い。このような人に、問責決議の無視は人の道に外れないのか聞いてみたいものだ。

ちなみに、今週の首相のメルマガのタイトルは「あきらめないこと」となっている。
これから連休の本番を迎える時に、ガソリンの値段が30円以上あがる。観光地の人出に多少の影響はあるだろう。

就任以来国民の信託を得ていない政権が、前々任者が獲得した2/3の威力を活用するのはどうかと思う。まして支持率が20%台にすぎず、70%以上の有権者がそっぽをむいている政権がである。

福田首相は「今は解散する時期ではない」と言明している。解散する時期は何時がふさわしいのだろうか。議会制民主主義においては、政権交代があった時は、選挙により国民の審判を仰ぐのが鉄則のはずである。そのために、衆議院は解散することができ、参議院に対する優越権が認められている。

にもかかわらず、福田首相や与党は選挙を逃げ回っているように見られる。20%台に低下した支持率では、選挙をやるととんでもないことになりそうな気がするのだろう。しかし、このまま居座り、2/3の威力を度々発揮すると、支持率の低下はまぬがれまい。支持率一桁に届くかもしれない。

支持率の急落と、サミットの議長国ということを考え合わせると、森首相のことを思い出してしまう。派閥の談合で生まれた政権で、福田首相も総裁選挙を戦っているが、派閥談合の臭いは強い内角である。このことが支持率の低迷に関係していると思う。

森首相は再三の失言で散々批判を浴び、愛媛丸の事故の対応が引き金となって退陣を余儀なくさせられた。当時の状況に段々似てきたような気がする。となると、後任は総裁選挙に何度も出馬して敗退してきた、「あの人」になるのだろうか。

民主党の戦略としては、このまま福田首相に居座ってもらうのが一番都合がよいのではないだろうか。内閣総辞職まで追い込むと、低下していた支持率がリセットされてしまうのだから。
山口2区の補欠選挙の結果は、民主党の勝利。連休を控えてのガソリン代の再値上げは、支持率に換算すると10ポイントくらいのマイナスに相当するのではないだろうか。連休明けのNHKの世論調査結果に注目したい。

与党は、明後日にも租税特別措置についての再可決を行うつもりのようだ。衆議院での2/3という威力をここでも発揮するつもりだ。インド洋の補給に続いての、2度目の権利の行使である。2代前の総理大臣が獲得した2/3であって、現内閣に与えられた2/3ではないのにもかかわらずである。

問責決議の提出をどうするかが、次の争点になる。法律上は、問責決議には何の拘束力も持たないことになっている。しかし、審議拒否とセットになるために、効力が生じ、辞職か解散かの選択を迫られることになる。野党に長期間の審議拒否を続ける勇気があるかどうかの問題である。

法的効力がないことで、無視を決めるということを幹事長は言明している。官房長官も「山口2区の有権者に日本の今後の判断を委ねたのではない」としているのだが、補欠選挙の結果からそうもいかないのではないだろうか。

問責決議を出すタイミングだが、道路特定財源の10年間の延長が決まる道路整備費財源特例法改正案の再可決の時が、最も威力を発揮するだろう。一般財源化を表明した首相の言葉と、10年間の道路整備にあてるという法案とが明らかに矛盾するからである。

民主党も先日の「思いやり予算」の決議で3人の造反者が出たが、10年延長法案の再可決では与党の側でも造反者が出そうだからである。その結果、どのような経緯を辿るか分からないが、早晩政界再編成ということになるように思う。

参議院では与野党逆転が、このままでは6年間解消されず、一方の衆議院では2/3という憲法上優遇される勢力を抱えているという状態があまりにもアンバランスだからである。

このような基盤の脆弱な首相がサミットの議長に耐えられるのだろうか。中国やインドなどがサミットに参加するようになるのは時間の問題だ。次に日本でサミットが開催されるのは10年以上先になると思われる。

年間に100万人が死亡している。1000万人の人は今回のサミットが見納めになる。果たして誰が洞爺湖で議長を務めているのだろうか…。


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