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先日の民主党代表選挙で、党員サポーター票では大差が付いたが、国会議員票で拮抗した理由が明らかになった。昨日発表された政治資金収支報告書で、小沢一郎の資金管理団体から91名に500万円ずつ配られていたのである。

そのうち88名が選挙に当選し、代表選では“恩義のある”小沢に投票したのだろう。昔の自民党の派閥の親分が、子分に“もち代”を配ったのと同じ行為である。政治は数の力が大きくものを言い、数の源泉はカネということを実証したのが今回の政治資金収支報告書であると思う。

小沢事務所の資金力は、他の国会議員と比べて飛びぬけて多いが、今回の収支を見ると、3億7千万円がダブル・カウントされているために、より突出していることになっている。

疑問点は、なぜダブル・カウントしなければならなかったのかということと、いくつもの政治団体を経由して資金のやりとりが行われており、なぜマネーロンダリングのような事をしなければならなかったのかということだ。この点については、メディアが解説してくれることを期待したい。

ところで、3億7千万円の原資は、最終的には解散した自由党の政党助成金が充当されているらしい。ここで問題視したいのは、政党助成金といういわば“公のカネ”が、小沢事務所という“個のカネ”として取り扱われた点である。

公のものを、個のものとして取り扱うのは、“流用”と見なされても仕方のないことだと思う。犯罪行為になるのではないだろうか。資金量の多さにだけ目を奪われるのではなく、マネーロンダリング的行為や、公的資金の流用、カネにものを言わせて子分を獲得する行為が明らかになったことで、彼が政治の表舞台に再び登場することはないだろう。

尖閣ビデオやウィキリークスの問題で“知る権利”について考えるべき時だが、このケースは知る権利の効用だと思う。
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昨日のジャパンカップは狙ったナカヤマフェスタが直線で伸びずに、残念な結果になるところだった。ところが、イギリス王室のおめでたいニュースが出たばかりなので、「ローズキングダム」という馬が気になり、少しこちらにも投資した。

惜しくも2着のはずが、長い審議の結果繰り上がりで1着になってしまった。ラストの勢いでは完敗だっただけに、失格による繰り上げは望外のものであった。このツキを何とか活かしたいものだが…

ツキといえば、政権にもあるような気がする。本来、不手際続出でダウン寸前だったのが、北の暴発で野党も少し手加減をせざるを得ず、少し寿命が延びたようだ。しかし、寿命が延びたといっても延命にすぎず、今朝の日経の世論調査結果によれば、余命3カ月を宣告されたようなものだ。

政党支持率では自民党に並ばれ、次の選挙の投票先ではとうとう自民党を下回ってしまったからだ。数日前に、支持率1%でも辞めないという発言をしたそうだが、有権者を愚弄したような言葉であり、これも支持率低下に拍車をかけたのだと思う。

虎の顔に牛の角を鬼に見たて、丑寅=北東が鬼門と称せられ忌み嫌われていた。わが故郷の枚方も大阪から見て鬼門にあたるため、発展が遅れたと子供の頃祖父からよく聞かされたものである。

ところが、鳩山内閣は普天間問題で、菅内閣は尖閣問題で大きくダメージを受けており、民主党政権にとって真逆の南西の方角が鬼門になっているのだろうか。
昨夜はBSでショパンの特集をやっていたので日本シリーズを観なかったが、中日が大勝し押し戻した。明日の試合で流れがどうなるのか、見えてくるのではないだろうか。

スポーツ以外にもモメンタムがあるようだ。内閣支持率である。自民党政権の時、特に安部内閣以降は就任直後のご祝儀相場からジリジリ下がるという傾向があったが、民主党政権になってからは大幅な変動がつきものになってきたようだ。

特に管内閣の変動が著しい。今朝の日経の世論調査での内閣支持率は40%で、先月の71%からは大幅ダウンだ。この内閣は6月の就任直後にも、大幅ダウンをしておりこれで2回目である。

前回は唐突な消費税発言、今回は尖閣問題の対応の不手際によるものである。それに加えて今回の大幅ダウンには、国会の決めたことには従うと明言しながら、幹事長の再三の会談要請に応じず、“有言不実行”を貫いている小沢問題も大きく影響している。

政治家は、支持率に一喜一憂しないとうそぶくことが多いが、国民の内閣に対する満足度が支持率に反映しているのだから、支持率に気を留めなければならないと思う。特に、ねじれ国会を抱える現状で、野党の抵抗を封じるためには支持率の後押しが欠かせないものとなる。

このまま小沢問題を引きずったまま推移すると、この内閣は年明けの予算編成もままならず、次のサミットはまた違う人物が参加することになりそうだ。


北海道5区の補欠選挙は、比例代表で得た議席を辞し、背水の陣で臨んだゾンビ男が勝利した。夏の参議院選挙の大敗に次ぐ敗戦で、ねじれに悩む政権にとっては痛手となる。

小沢問題もあろうが、何と言っても尖閣問題の対応のまずさが、有権者の信頼感を大きく失ってしまったためだと思う。処分保留で船長を釈放するならば、拘留延長をせずにやるべきで、法に則って拘留延長を決めたのならば拘留期限まで毅然として取り調べを進め、きちんとした処分を行うべきだったと思う。

それを中国の恫喝に屈したかのように、“検察の判断”という他人に責任をなすりつけて処理をしたために、国民の政府に対する信頼感を大きく損ねてしまったのだと思う。特に、誰が見ても政府が決めたことを、検察のせいにしたことが大きいのではないだろうか。

野党時代に威勢のよい事をポンポン言っていたのが、政権を握るとトーンダウンしてしまった。それでもマニフェストで言ったことが、財源問題で大きく後退してしまった事は、景気の状況を考えると情状酌量の余地はある。

しかし、政治家としての発言にけじめをつけないのは、許されないのではないだろうか。前の総理大臣は、“秘書が勝手にやったこと”についての責任を堂々と述べていたが、いざ自分がその立場になると逃げ回ってばかりで、結局辞任に追い込まれるという醜態をさらした。

さらに、「総理経験者が辞任後に議員の立場に留まるべきではない」と言っていたのに、今度は「環境がまだ自分を必要としているように思う」という発言をして、引退撤回をほのめかしている。民主党にもゾンビが居るようだ。前言撤回を繰り返す人物に、影響力を行使することができるのだろうか、疑問だ。

アメリカの大統領のように、任期が切れた後にはふさわしい活動の場があるはずなのだが、日本の総理大臣は賞味期限が辞めるとすぐに切れてしまうのだろうか。
ドル安が続いている。今朝の時点では1ドル81円台の半ばだが、昨夜は一次80円台に突入し、大きなニュースとなっている。金融緩和でジャブジャブに溢れたマネーが世界を駆け巡っている結果だ。

とばっちりを受けているのが、アジアの新興国だ。今朝の日経によると、インドネシアやタイ、フィリピンなどの株式市場が高騰を続けていると報じている。マネーが流れ込んでいるためであるが、各国の通貨高という副作用も起こしているようである。

各国とも対策に躍起となっているのだが、こうなると完全に通貨戦争と言ってよいだろう。各国が“国益”を振りかざしての、仁義なき戦いの始まりだ。

現在、国会では予算委員会が開かれ、テレビでも中継されている。当然この問題が第一に議論されるべきテーマであるはずだが、相変わらず尖閣と小沢問題が中心で、国会議事堂の中で大臣が撮影された写真が“商業誌”に掲載された件などの追求も行われており、為替問題に言及したのは与党議員だけである。

安保や領土問題だけが外交ではなく、国際経済も重要な分野であるはずだ。特に昨今の為替問題は、通貨戦争の兆しを示しているとすれば“危機管理”の大きなテーマであると思われる。

彼らに危機意識が乏しいのか、国際経済に対する無知なのかのどちらかだろう。チリのリーダーの爪の垢でも煎じて飲ませたいものだ。



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