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蒸し暑かった昨日とは一転、今朝は雨模様で少し肌寒いくらいだ。来週末は、暦の上では立秋になるのだが梅雨前線がこのまま居座るならば、秋雨前線と名前が変わるのだろうか。農作物への影響は必至だ。

今朝の日経に衆議員選挙のネット調査の記事が掲載されている。通常の新聞社が実施している世論調査とは異なり、インターネットを利用した調査で、世論調査では毎回サンプルをランダム抽出しているのだが、このネット調査では同じ人に繰り返し調査をしている。

態度がどのように変化しているかを見るために実施しているのだと思う。1面の見出しにも「未定→民主20%」となっており、今月はじめに実施した調査で投票先を未定とした人のうち、今回民主と回答人が20%で、自民と回答した人は6%となったとしている。

解説のコメントでは「対象者は男女別、年齢階層別、地域別にバランスをとったが、政治やネットに関心が高い層に偏る傾向がある。(中略)ただ衆院選への関心や投票行動の変化を連続的に把握するには適した面がある。」としている。

いい加減な調査ということを認めており変化を見るものだとしているのだが、「衆院選に関心9割超、政権交代あったほうがいい8割」というのが2面での見出しである。偏ったデータであることを認めながら、おかしな数字を堂々と見出しに採用しているのである。

見出しとは何なんだろうと考えさせられてしまう。要点を短くまとめたものが見出しであるはずだ。多い少ないを論じることができない偏ったデータであることを認めていながら、見出しに採用していることに大いに疑問を感じる。

データを扱うことを生業にしているものとしては、「数字の一人歩き」は注意していることの一つである。誤った解釈を恐れるためだ。したがって、見出しに数字を用いる場合は細心の注意を払う必要があるのだが、この見出しは許せないと思う。

事実を伝えるのがメディアの役割の一つとするならば、1面の変化を伝えるものだけにするべきで、2面の見出しは余計な事ではないだろうか。「煽り」をメディアの役割と勘違いしていることが多いように思う。これもテレビの影響か?

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昨日は都議選結果とそれに続く政治がらみのニュースが大半を占めていた。そのために、キリンとサントリーの経営統合という強者連合成立のニュースの扱いが小さかった。自動車に例えると、トヨタとホンダが一緒になるようなものであり、大きなニュースである。

夕刊紙を見ていてこのニュースに気が付いたのだが、記事では日経の特ダネということが報じられていた。都議選の結果にばかり目が行き大きなニュースを見落としたかと、帰宅して朝刊を見直したがどこにも記事は見当たらなかった。

「あらたにす」をチェックすると1面トップに掲載されており、遅刷りの朝刊や、電子版での特ダネで、千葉県で配達される朝刊には載せなかったものと思われる。

千葉県版にニュースが掲載されなかったのは、締め切りに間に合わなかったことか、特ダネの価値を高めるためにギリギリまでニュースを秘匿するための二つが考えられる。今回のケースではおそらく後者であり、置いてきぼりにされた感じがして、あまり気分がよいものではない。

特ダネを隠すというのは新聞社側の論理であり、読者にニュースを提供するという本分から外れているのではないだろうか。一方の側からしか考えないというのは、昨日臓器移植法の改正が成立したが、移植を受ける側の論理で話が進み、提供する側の立場が忘れ去られてしまったことと話が似ているような気がする。

肝心のサントリーとキリンの経営統合の話だが、大きいことはいいことだという考えは少し違うような気がする。食品特に酒は文化を売る産業だと思う。“志”の違いが企業の独自性を生み出し、消費者はその“心意気”を買っているのではないだろうか。

経済危機への対処ということを錦の御旗に掲げ、志や心意気が失われるのは残念な話だ。
今朝の日経に気になる記事が一つあった。「公明党の太田代表が15日午後に麻生首相を首相官邸に極秘裏に訪ね、解散・総選挙を巡って協議していたことが、16日分かった」という2面トップの記事である。この記事を見ていくつもの疑問が沸いた。

極秘裏にという言葉が気になったので、15日の「首相官邸」という動静記録をチェックしてみたのだが、どこにもその記載が見あたらない。

首相の動静記事は、何時頃から広報されるようになったのかは知らないが、四六時中記者に張り付かれることを嫌って発表されるようになったのだと思う。

細かな動静も漏れなく発表しているようで、今朝の紙面をみても「21時3分 緒方貞子国際協力機構理事長と立ち話」という数分の動静も伝えているのである。

にもかかわらず、太田代表との会談が発表から漏れているのである。公明党代表との会談を秘匿しなければならない理由があるのだろうか、疑問の一つである。

次の疑問は、記事によると、「首相官邸」で会談したことになっている。官邸には多くの記者が張り付いているはずであり、そんな場所で「極秘会談」というのがあり得るのかという疑問である。秘密の入り口があるのだろうか。

さらに疑問なのは、翌日には「極秘会談」が行われたことが明らかになっていることである。関係者の誰かがリークしたことになる。当然何らかの意図があってのリークであり、この記事を読むときに注意を払う必要がある。この記事を読むとどうやら公明党の関係者からのリークの臭いが感じられるのだが…

「極秘会談」の発生について、記者クラブは抗議しないのだろうか。首相としての「公人」の行動については、情報公開の義務があると思う。なぜ秘匿されたのかを追及するのが、公権力の監視役でもあるメディアの責任でもあると思う。

そう思いながら、16日の「首相官邸」で動静を見ると、パキスタン大統領との首相夕食会の後、緒方さんとの立ち話をし、21時9分ANAインターコンチネンタルホテル東京着、となっている。いつもの記事ならBARの名前や同行者が記載されているのだが、昨日のケースでは何も示されていない。

22時49分に公邸着となっており、また極秘会談でも行われたのだろうか。この問題を考えると、きりがなさそうだ。
半袖ですごせそうな陽気が続いている。外歩きが楽しい季節の到来で、メタボ解消に励みたいのだが、懐が寂しくせっかく美味そうなものを見つけても自重しなければならないのが残念である。

このところのメディアの報道は北朝鮮問題一色のような気がする。確かに重要な問題なのだろうが、ちょっと疑問だ。

一つは、北朝鮮の思惑通りになっているのではないかということだ。「何をしでかすかわからない国」という印象をもたらすことにより、北朝鮮は外交カードを1枚持ったことになると思う。さらに、大量の報道により潜在的な「脅威」を植えつけたことは、そのカードの威力が増したことになり、北朝鮮の狙い通りではないだろうか。

二つ目は、外交・安全保障問題は政権の専権事項であることだ。内政問題ならば与野党の対決の構図がはっきりするが、外交、特に危機管理問題では政権の対応だけに注目が集まり、与党にだけ得点のチャンスが生まれることになる。外敵は与党に有利に働く。

メディアはもう少し冷静に対処する必要があると思うのだが、その点では、舞鶴の少女殺人事件で容疑者が逮捕された件では、懐疑的な報道姿勢が見られることは好ましいことではないだろうか。
今週末には満開が予想されていたのに、今週に入ってからの低温のために一服しており、見ごろは来週末まで延期されそうだ。2月の時点で今週末に小金井公園の花見を兼ねてCSCを行う予定だったが、出席予定者が少なく中止した。狙いを定めた日程だったが、見事に予想が外れてしまい、中止になってよかったと思う。

共同通信の緊急世論調査によると、麻生内閣の支持率は23%にまで回復した。不支持率も63%であり、惨憺たるレベルからは持ち直したが、勢い込んで解散・総選挙に持ち込むことはできない低い水準である。

潮目が変わったのは、明らかに西松建設の問題が影響している。小沢が代表辞任しなかったことへの批判が、内閣支持率の上昇につながっているのだろう。これで次の関心は、検察の捜査の手がどこまで伸びるかということである。

西松問題のそもそもは、海外で捻出した裏金にあったはずである。裏金の捜査の過程で、違法献金問題が浮かび上がったのであり、10億とも言われる裏金がどのような行方になったのかを明らかにする必要があると思う。

さらには、二階大臣や森元首相などへの献金がどうなるかである。小沢だけを取り上げ、金額が少ないからといって、お咎めなしとするのは検察不信感につながり、検察が政治的思惑で動くと認識されるのは社会的モラル低下になるのではないだろうか。

検察や警察の恣意的な捜査の問題については、「あらたにす」の新聞案内人のコーナーで弁護士の田中早苗氏が「逮捕はお役所の都合で」というタイトルで疑問を指摘している。http://allatanys.jp/B001/UGC020004720090323COK00256.html

自衛官公舎への反戦チラシの配布の事件などはその典型で、権力側の思惑で事件が左右されるということは、民主主義にとって大きな問題ではあるまいか。検察や警察には庶民は抗うことができないのだから。メディアはリークを垂れ流すだけでなく、社会の木鐸としての機能を発揮してもらいたいものだ。

小沢代表が、世論の批判にもかかわらず続投を宣言したのは、選挙をやろうとしない麻生首相を引きずり出すための“撒き餌”だとしたら、高等戦術なのだが…



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