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昨日は横浜にある、海上保安庁の「機動防除基地」を訪ね、部隊の隊長にインタビューをする機会があった。機動防除基地とは、海上での船舶の事故による油や有害物質の流出、船舶の火災といった災害に対応する組織である。

日本でただ1箇所の基地が、横浜海上保安部に併設されている。赤レンガ倉庫のすぐ側にあり、見かけた方も多いと思う。基地には4名一組で隊を作り、3隊合計12名で構成されている。

年間30件程度の機動防除隊の出動が必要な事故が発生しているが、ほとんどが油の流出対策になるらしい。12名という小さな組織で、どのように対応しているのかと疑問に思ったが、海上での防災は一義的には該当船舶の船主にあるという。

従って、油の流出が生じた際には、船主が事故対応会社を雇って対応するということになっている。事故対応会社とは初耳だったが、船の清掃会社やサルベージ会社の中に訓練を受けた人員を確保しており、緊急時に出動するという体制をとっている。

機動防除隊は、これらの活動について、助言や指導をするという立場で現場に立ち会う、いわば参謀役の仕事である。

現場に駆けつけるとまず状況判断をし、防除計画を作り、実際の作業の指導をするという三つのステップの作業になる。4人一組だが1人は空、1人は海上、2人が陸上で手分けして関係者とのコーディネートなどにあたるため、チームといっても協議して仕事を行っているわけではない。

この仕事で最も大事なのは、過去の知見や知識を基にした状況判断であり、判断の適切さが、有効な防災につながるものであり、判断力を磨くことがこの仕事の決めてであるという感想を持った。

どんな仕事でも判断力が重要であるが、日常の仕事では判断力をそれほど意識していないように思う。判断するということをもう少し意識すれば、機動防除隊のような問題意識を持って知見や知識を収集し、活動できるはずである。

言い換えれば、専門家=プロとしての意識である。サラリーマンであっても、自分の専門性・旗標を明確にする必要があるのではないだろうか。

それにしても、インタビューをした隊長の受け答えが適切であり、判断力を磨いた人の話は理路整然としていると感じた。もっともっと勉強だ。

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昨日に引き続き選挙の総括の話をもう少し。選挙結果はデータが豊富にあるので、いろいろな角度から検証ができ、マーケティング戦略の参考になることが多い。

大勝した民主党ではあるが、都市部での得票率は前回の参議院選挙を上回ったのは、埼玉と大阪だけで東京、千葉、神奈川、愛知はむしろ微減である。とはいってもほぼ同じ水準で、言い換えると都市部での地力は安定しているといえよう。

自民党は逆に前回の参議院選挙から都市部での得票は軒並み低下しており、都市部での勢力は民主党の60~70%にすぎない。比例区で自民党が1位を占めた都道府県は10県にとどまっており、深刻な事態に直面しているといえよう。

共同通信では、この得票数を衆議院選挙の小選挙区にあてはめると、自民党の獲得議席は小選挙区34、比例区51の85議席にしかならないという試算を示している。ところが、公明党との選挙協力が上手く行き、公明党が比例区で獲得した票を上積みすると、小選挙区での獲得議席が165になるとのことである。

これではとても公明党に足を向けて寝ることはできないだろう。キャスティングボードを握る公明党の戦略としては、特定の地域に偏らず、満遍なく党勢を確保することがより影響力を維持できるのではないだろうか。

国民新党は新党日本の2/3しか得票できなかったが、都市部で大差がついたためであり、完全なローカル政党になってしまっている。中国地方を中心に九州・四国の一部での地域政党という生き方を考えるのもニッチ戦略として面白いと思うのだが。

昨日の日刊現代に、民放各社の出口調査による予測結果が掲載されていた。ぴったりあてたところは一つもなく、新党日本の獲得議席を1とした局は2局で、3局は0という見方であった。

新党日本は3%の票を獲得しており、議席獲得に必要な2%を大きく上回っているのに、0と判定した局のほうが多かったのである。放送局の「調査力」が問われる結果である。ちなみに1と予測したのはTBSとテレビ朝日だった。
今日は快晴ではないが、非常に蒸し暑い一日である。これで冷たい空気が入ってくれば、夕方には一雨来そうな雰囲気である。何時に降るかで投票率に影響が出そうである。

2時少し前に投票所に出かけたが、2時の投票率は27%と示されていた。期日前投票と合わせると40%近くになっているはずで、投票所での混み具合などからすると、最終的には50%を超えるものと見られる。この地域の投票率はいつも全国より10%程度低い地域であるため、全国の投票率は60%に達すると思うのだがどうだろうか。

今回の選挙では期日前投票が1000万を超えると見られている。夏休みということもあって多くなったと見られている。期日前調査が増えると出口調査の精度にも影響が現れるようである。

4月に行われた沖縄の知事選挙では、出口調査ではほぼ拮抗していたが、期日前投票でリードした与党系候補の勝利となったそうである。公明党の支持者の期日前投票が多かったためといわれている。

今回この期日前投票についても、出口調査を行っているメディアがあるらしい。投票行動に影響を与えることへの配慮もあってか、これまでのところ公表はされていないのだが、選挙後には何らかのデータが示されるものと思う。

期日前投票と当日の投票でどのような違いが現れるのか興味を持ってみている。我が家では日経しかとっていないので、他紙の場合見落とす可能性がある。このブログをご覧になっている方で気づかれた方は、ぜひご一報ください。
この記事の下にある TrackbackCOMMENTでぜひお願いいたします。

近畿地方まで梅雨明けが発表されたが、関東はもう少し先になるということである。しかし、昨日の暑さや今朝の散歩の感触からすると、梅雨明けの発表があってもよいとおもうのだが…

情報やインテリジェンスという言葉に興味があるために、そういうタイトルの本を見つけるとすぐに手にとってしまう。講談社+α新書から「国家情報戦略」という本が出た。元外務官僚の佐藤 優と、韓国の国防省海外情報部に所属し、機密漏洩事件で逮捕されたコウ・ヨンチョルの対談をまとめたものである。

情報機関のありかたなどについて、お互いの意見を交換しているのだが、参考になることがいくつもある。例えば、機密の重要度について、次の4つの段階がある説明されている。上から、トップシークレット(一級機密)、シークレット(二級機密)、コンフィデンシャル(三級機密)、対外秘の4段階である。

市場調査という機密にかかわる仕事をしていながら、機密のランクについてあまり意識をしていなかったので、思わずはっとさせられた。長年この仕事に携わりながらお恥ずかしい話である。

コウ・ヨンチョル氏の話で、面白い考え方だと思うのは「三つの目」というものである。

コウ・ヨンチョル氏は「現代は情報洪水の時代。だからこそ、情報の選別能力と鋭い判断能力が求められています。ちなみに、プロのスパイは三つの目を持つべきだといわれます。空から全体を鳥瞰する「鳥の目」、顕微鏡をのぞくように焦点を絞る「虫の目」、潮の流れをキャッチする「魚の目」。これらを兼備して情報を収集、分析、判断しないと駄目だということです」としている。

大づかみする力、鋭くえぐる力、変化を読む洞察する力と言い換えることができるかもしれない。これはスパイに限らず、ビジネスマンの世界にもぴったりはまる言葉である。

いや、ビジネスに留まらず、日常生活の中で、我々が判断を下す時にも当てはまるのではないだろうか。考えるという人類だけが持つ特質は、この三つの目によって支えられているものだとおもうのだが。
台風が東へ大きく逸れたのは北の高気圧の勢力が強いことの証であり、梅雨明けは少し遅れそうだ。昨日から風向きはやっかいな北東風であり、当分天気はあまりよくないだろう。

台風が去ったと思ったら、今度は地震だ。今年は能登半島でも地震があったのに続いてのことで、1年に2度もこのような大きな地震があったのは記憶にはない。それにしても、中越では3年前に長岡で地震があったばかりで、どうしてこう同じ地域でと思ってしまう。

最近の被害が出るような大きな地震は、北海道東部、宮城沖、新潟などで少しづつ場所を移動しながら発生しているような気がする。今回の地震では建物の倒壊が目立つ。亡くなった人も圧死によるものが多いので、耐震補強の重点エリアに指定して助成することはできないのだろうか。

亡くなった8人の人は、いずれも70歳以上の高齢者であり、昔からの旧い建物に住み続けていての犠牲者なのだろう。日本は昔から大きな地震が頻発し、犠牲者を多く出しているにもかかわらず、建物の耐震化は余り進んでいないのが腑に落ちないことだ。

考えてみれば、日本には住まいについての工夫というか文化というか、知恵が少し足りないような気がする。住まいは夏を快適にするということに主眼が置かれた造りで、寒さ対策はそれほどでもない。

朝鮮半島で用いられている、オンドルが日本には取り入れられていない。渡来文化を受け入れることに長けた国が、どうしてオンドルを入れなかったのか不思議でならない。

去年、吉永小百合主演の「北の零年」という映画を見た。明治の初めに、淡路島の稲田藩が大挙して北海道に移住する話だが、再現された当時の建物の様子を見るととても北海道の冬の寒さに耐えることはできないと思われた。住まいに関して防寒、防災を意識した先人の知恵はなかったのだろうか、いつも疑問に思っている。


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