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近畿地方まで梅雨明けが発表されたが、関東はもう少し先になるということである。しかし、昨日の暑さや今朝の散歩の感触からすると、梅雨明けの発表があってもよいとおもうのだが…

情報やインテリジェンスという言葉に興味があるために、そういうタイトルの本を見つけるとすぐに手にとってしまう。講談社+α新書から「国家情報戦略」という本が出た。元外務官僚の佐藤 優と、韓国の国防省海外情報部に所属し、機密漏洩事件で逮捕されたコウ・ヨンチョルの対談をまとめたものである。

情報機関のありかたなどについて、お互いの意見を交換しているのだが、参考になることがいくつもある。例えば、機密の重要度について、次の4つの段階がある説明されている。上から、トップシークレット(一級機密)、シークレット(二級機密)、コンフィデンシャル(三級機密)、対外秘の4段階である。

市場調査という機密にかかわる仕事をしていながら、機密のランクについてあまり意識をしていなかったので、思わずはっとさせられた。長年この仕事に携わりながらお恥ずかしい話である。

コウ・ヨンチョル氏の話で、面白い考え方だと思うのは「三つの目」というものである。

コウ・ヨンチョル氏は「現代は情報洪水の時代。だからこそ、情報の選別能力と鋭い判断能力が求められています。ちなみに、プロのスパイは三つの目を持つべきだといわれます。空から全体を鳥瞰する「鳥の目」、顕微鏡をのぞくように焦点を絞る「虫の目」、潮の流れをキャッチする「魚の目」。これらを兼備して情報を収集、分析、判断しないと駄目だということです」としている。

大づかみする力、鋭くえぐる力、変化を読む洞察する力と言い換えることができるかもしれない。これはスパイに限らず、ビジネスマンの世界にもぴったりはまる言葉である。

いや、ビジネスに留まらず、日常生活の中で、我々が判断を下す時にも当てはまるのではないだろうか。考えるという人類だけが持つ特質は、この三つの目によって支えられているものだとおもうのだが。
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