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前原国土交通省の「羽田ハブ宣言」が波紋を呼んでいる。成田空港の地元では全員が足並みをそろえて反対の大合唱だ。特に、森田知事などは感情むき出しで少しみっともない(こんな人物を知事にしてしまった千葉県民として恥ずかしいばかりだ)。

成田空港では7~8年前に、CSの講演をしたことがあり、職員を集めてのワークショップも何度か行った。議論を聞いていると、「国際線は成田が中心なのだから、顧客は利用せざるを得ない」という雰囲気が感じられた。

議論の流れを変える必要があると判断して、「このまま手をこまねいて利用者の不満を放置すると、羽田の国際空港化を表明して、政治家が動く可能性が出てくる」と強い口調で警告したところ議論の雰囲気が変わり、色々改善策が論じられるようになった。

先日中国へ出かけるために、久し振りに成田を訪れたが、当時議論されていたアイデアのいくつかが実現されていた。空港公団の意識改革は実現したように思う。

しかし、空港の地道な努力にもかかわらず、地理的ハンディや、それを補うだけのスケールがないため(滑走路の数だけでなく元々面積もかなり狭く発展には限界がある)、韓国の仁川や香港、シンガポールのチャンギなどに大きく水を開けられているのである。空港の活性化が、国力のモノサシにもなりつつある現状では、前原大臣の方が正論だと思う。

八ツ場ダムもそうだが、「地元に相談もなしに」という声が今回も起こっている。根回しなしにやるのは許さんということなのだが、相談したとしても納得は得られないのではないか。

国土交通省の施策は地域の利害と密接に関連するだけに、これからも前原大臣は火の粉を浴び続けるのだろう。思わず、「マエハラガンバレ」と叫びたくなった。
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台風が直撃する可能性が高くなった。進路予想図では、逃れようもないようなコースになっている。昨年は一つも上陸しなかったので、2年ぶりの本土直撃との事である。過去には、9月の下旬に大きな台風がやってきたが、半月ほど遅れているということか。

政治の世界では、8月の終わりに台風が直撃し、様変わりである。麻生内閣が策定した補正予算から2兆円を超える金額を執行停止にし、さらなるカットを目指している姿が連日報じられている。「よくやっている」という印象があり、しばらくは支持率は高止まりしそうだ、

「景気対策」と称して、掴み金を積み上げたようないい加減な補正予算だったから、2兆円くらいはわけのないことなのだろう。雇用対策として投じられた7000億円のうち、6900億円は当面使うことがないとの理由で、国債を購入しているそうである。とんでもない話だ。

頑張って欲しいものだが、これまでの自民党政権と比べると、副大臣や政務官の姿がよく見えるように思われる。これまでは影の薄い存在だったのだが、予算の見直し作業に先頭を切って活躍している風に映る。

大臣だけが目立つのではなく、その下のクラスに存在感があるというのは、チームで真面目に取り組んでいるという印象をもたれるのではないだろうか。臨時国会の論戦でかれらがどのような登場の仕方をするかで、「政治主導」に対する評価は定まるだろう。

ここまでは順調な滑り出しで、期待が持てる。

段取りが悪く、昨日はこのブログの更新が出来ず、今日もこの時間まで手をつけることが出来なかった。この歳になっても治らないと見るべきか、耄碌と見るべきか、後者の可能性が強い気がする。

1日遅れだが、自民党の総裁選挙の結果について述べることにする。まず党員投票の投票率が50%を割り込み、低調な結果となった。再生に向けてのアピールが足りなかったためであるが、自民党への期待が急速に萎んでいると思う。

次に、議員投票と党員投票のギャップであるが、案の定の結果である。3位になった西村候補は、議員投票では河野候補を上回ったが、党員投票ではわずか11票しか獲れず惨敗である。

党員投票で4%に満たない支持しかえられなかった候補に、議員投票では20%を超える支持が集まっているのである。派閥の力はまだ健在ということを示しているものであり、全く変わっていないという印象である。

このままでは、来年の参議院選挙でも大敗し、党が分裂してしまうかもしれない。分裂した一部がみんなの党に合流し、民主党VSみんなの党による2大政党制が数年後に実現しているかもしれない。

再生を考えるには、何とか当選して議席を確保した人たちで考えるのではなく、落選した人たちが中心になって行った方がいいのではないだろうか。

今日で9月が終わるのだが、今月の検索サイトからのアクセスは100件を超えた。昨年の9月には17件だったから、大幅に増えたことになる。累積効果だと思うが、なんにしても“増える”というのは楽しいものだ。年末にはどこまで積み上げることが出来るのだろうか楽しみにしたい。
今朝の日経の5面オピニオン欄の、片山善博慶応教授へのインタビュー記事が思わず膝を打つ内容だった。「事務次官ポストなくせ 官僚組織硬直化の現況」という見出しである。

官僚組織の頂点として事務次官(トップが次官という名称であるというのも不思議な話だが)があるが、諸悪の根源が事務次官というポストにあるというのだ。事務次官の手前である「局長」は専門部署のトップであり、役割ははっきりしている。しかし、事務次官は省全体のトップであり、大臣と重複することになる。

じっくり考えてみると、事務次官というのは不思議なポストだ。何のために、どんな役割を果たすためにあるのかよくわからないポストだと思う。

事務次官には専門性はそれほど求められず、能力評価は「調整力」が中心になる。そのためにキャリア組みと称される人たちは、ジェネラリスト育成という名分のもとに1~2年で部門を移動し、キャリアを積み重ねていく。その中で「省益」というのも育まれていくのだろう。

「省益」という嫌な言葉は、事務次官というポストがあるから生まれてくる言葉であり、大臣が省の責任を負う体制になるならば、事務次官ポストが不要になり省益という言葉は死語になるはずだ(変わりに「局益」という言葉が出てくるかもしれないが、省益ほどひどいものにはならないだろう)。

官僚の出世競争の頂点に事務次官というポストがあるため、有能な局長であっても同期が次官に就任すると退職するという不文律があるため、天下りが生み出されるのである。専門家の頂点である「局長」を目指すようにすると、定年というのは意味を持たなくなってくると思う。公務員制度改革を行うには事務次官の廃止が第一歩ではなかろうか。

新政権では事務次官会議の廃止をうたっているが、異論も出ている。事務次官そのものがなくなればこうした議論も終止符を打つはずだ。

なんとなく、そういうものだと受け容れていた事の中に盲点がある。何のために=Whyということを常に考える必要があることを改めて教えられたインタビュー記事だった。
この数日夏が戻ったような日が続いていたが、今朝は風向きが変わり、20度を下回り涼しい朝となった。これで平年並みなのだろう。ようやく、秋が楽しめそうだ。

自民党の総裁選挙が明日に迫っている。野党になったためかめっきりメディアの扱いが小さくなり、このところは鳩山外交が紙上を賑わし、ひっそりとした総裁選挙である。

立候補した人物が地味なこともある(首相経験者や元幹事長に引退勧告をするなど過激な発言も聞こえるが)。名前も聞いたことがない人物も立候補しているのである。コップの中の嵐であり、党員投票の投票率も関心が低く50%を超えることが危惧されている。

NHKの政治討論の場で3人の議論を聞いていると、若手の2人はかなり面白い発言をしており、健全野党として期待を持てそうな感じがある。それに反して優勢を伝えられる候補者は安全運転に終始したような発言で、自民党が大きく変わるというような印象はもてない。

明日の投票で各々がどれだけ支持を集めるか注目してみたい。特に、党員投票と議員投票の乖離がどれだけあるかだ。投票率がどうなるかにも左右されるが、乖離が大きいようだと自民党再生は遠いような気がする。


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