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12月に入った途端に、どうやら真冬に突入しそうである。予報では、今日の最高気温は昨日から12度も下がるとのことで、3カ月くらいワープすることになる。病気を持って眼科病棟に入院するとはた迷惑であり、しばらく体調管理に気を使うことにする。

2010年の政治資金収支報告書が昨日公表された。感じたことの一つは、「随分のんびりしているな」ということだ。企業なら、期末から2カ月以内に財務諸表を作成しなければならないのに、政治家の場合はどうしてこれだけ公表に余裕があるのか疑問だ。

出てくる数字に問題点があっても、2年近くも前の事であり、ほぼ“時効”ということを狙っての遅い好評なのかもしれない。

今回も政治家個人としてのトップは小沢一郎である。09年に比べて半分以下になっているが、それでも3億円近いものになっている。その使いみちで多いのは、参議院選挙の候補者に対するもので、19人に対して1億2500万円が渡されている。

09年は衆議院選挙の候補者91人に、4億を超える金額がばらまかれている。この時は89人が当選したのだが、10年の参議院選挙では19人のうち3人しか当選しなかったので、“ご利益”は急落したということか。

法的には問題ないのかもしれないが、子分を手なずけるためのカネの使い方は、釈然としないものがある。
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政治に対する信頼がどこの国でも揺らいでいるが、最近の動きで面白い二つのケースがある。

一つ目はイタリアである。国債の値下がり(利率アップ)でイタリアのベルルスコーニが退陣に追い込まれ、後任は政治家が一切いない内閣が成立した。危機の時代に、有権者の目を意識しすぎる政治家では役に立たないという理由からで、それに抗うことのできない所に異常さを感じる。

もう一つはトリガー条項が用いられているアメリカである。アメリカでも、超党派による財政政策減の委員会で合意を断念することを発表した。大統領選挙を来年に控え、お互いの主張を譲ることができず、当然の結果かもしれない。

面白いのは、アメリカにはトリガー条項があることだ。協議がまとまらない時は、自動的に9年間予算が一律カットされることになる。イタリアのように内閣から政治家をすべて排除するのではなく、トリガー条項という仕組みで、無責任な政治に対する安全弁が用意されているわけだ。

膨大な借金を抱える日本の国債が1%の金利で安定的に消化されているのは、1500兆円近くの個人金融資産があるためだ。しかし、負債を差し引くと個人金融資産は110兆円ということなので、年間40兆円の国債発行とすると、後3年しか余裕がないことになっている。

しかし、この現実に目をつぶり、「この景気の状況で増税はできない」「増税の前にやるべきことがある」と、声高に叫ぶ政治家の方が多いように思う。2000年代に入ってからの決まり文句である。

無責任な政治家に対して、全員退場のイタリア型かトリガー条項を定めるアメリカが高の選択を迫る国民運動がそろそろ動きだしてもよさそうなのだが…
今日は11のぞろ目の日である。毎月1回の歯の手入れは、第3金曜日の、10時にほぼ決めている。担当の歯科衛生士が木・金の勤務で、曜日が限られていたこともある。

今月の予約を決める時に、ぞろ目の日であることに気がつき、第2金曜である今日に変更した。もちろん予約の時間は11時である。11が4つも並ぶということは、1が8つ並ぶことになる。これだけゲンを担ぐと何かいいことがあるような気がするのだが…

同じことを考えた人がいるようだ。TPPの交渉参加を10日に表明する予定だった野田首相は、記者会見を1日延期した。夕方の会見になりそうなので、11が4つ並ぶことはないが、3つは並ぶ。これもゲン担ぎなのだろうか。


今朝の日経によると、「小泉委員を差し替え 自民、衆院議運委で」という見出しの記事が掲載されている。野党が提出したAPECでのTPP参加表明に反対する国会決議の上程について、党の方針に反対する恐れがあったためだ。

同じ記事の中に、民主党も2人の議員の差し替えを行ったとしている。党派を超えたややこしい状況である。山田前農相は、「国の形を変えるものだ」と述べている。そうであるならば、政党再編の引き金になる重要な線引きになるような気がする。TPPとは面白い政治課題だ。
6日間観察シリーズを続けたが、昨日は自宅でまとめに専念したために、観察のネタ切れになってしまった。そこでこの1週間ほどのニュースで感じたことを述べてみたい。

野田新政権にとって、最初の大きな壁となるのがTPP参加問題と、普天間基地の移設問題である。TPPは来月のAPECで参加表明をするか否かで、反対運動も日増しに大きくなっている。普天間も国防長官が来日し、政府の対応を迫るという状況である。

よくよく考えてみると、この二つの問題は新政権が打ち出したことではなく、TPPは前任者が言い出して始末をつける事が出来なかったもの。普天間は前々任者が「最低でも県外」と大見えを切った結果である。しりぬぐいである。

もう一つ共通するのは、アメリカの“意向”によるものであるということだ。背景にあるのは、来年に大統領選挙を控えているためだろう。一昔前は、「来年に大統領選挙があるため、クリスマス商戦は活発になる」という言葉が良く聞かれたものだ。実績を誇示するためだ。

TPPと普天間で圧力を強めるのも、文脈は一緒だろう。日下公仁氏は、昨日のプライムニュースの中で、「TPP交渉は、国内で反対論が強くなるほど有利に進めることができる」と述べていた。国内でこれだけ反対があるのだからという言い分で、相手の譲歩を促すというわけだ。

この論で行くなら、普天間問題も同じことだろう。争いを好まないDNAを持つ日本人にとっては、先日まで開かれたW杯でもまた勝利ができなかったラグビーと同じように、外交は苦手科目である。日下氏の言うように、国内の反対論が強いことが、手強いアメリカ外交相手に通用するものか注目したいと思う。無理だと思うのだが…


10月に入ったとたんに気候が変わり、ようやく待望の秋が到来した。これからの3ヶ月間は、何をするにも良い季節で楽しみたいものだ。ということで、どこかに出かけたいのだが、先月末に終えなければならないレポートがまだ少し残っており、これを片づけてからだ。

野田政権が発足して1カ月になる。「安全運転」を指摘し、野田カラーが出ていないという批判もあるが、2代続いて就任直後にパフォーマンスを発揮し、結局期待を裏切る結果となって退任に追い込まれたリーダーとは違うと思う。

メディアは、盛り上げる事が仕事だと錯覚しているのではないだろうか。スポーツ新聞はなでしこに典型的に見られる“感動”を大きく取り上げるが、これは盛り上げるためである。一般紙の報道も、「ドジョウ演説」のように感動を書きたてる。

野田首相は慎重な言動で、パフォーマンスに乏しいため、盛り上げ記事が書けないために不満なのだろう。

先週の予算委員会や記者会見の言動を聞いていると、回答の前に前提条件をきっちり整理してから答えるというシーンが何度も見られた。議論をするには論点整理が重要だと私は考えている。これを繰り返す首相の態度は、私には好ましく見える。

1カ月で会食をしたのはわずかに1回のみで、連夜飲み歩いていた前任者たちとは真面目さが違うのも好感につながると思う。発足当時の高支持率は、これまでの政権のように急降下はしないのではないか。

次の臨時国会をうまく乗り切れれば、案外長期政権になるかもしれない。アキレス腱になりそうなのは、不適格な大臣の答弁であると思う。特にひどいのは国家公安委員長で、官僚のサポートなしには一つも答弁できないお粗末さであり、次の国会では野党の集中攻撃に火だるまになりそうだ。

大臣の答弁の中で秀逸は国土交通大臣だと思う。このような政治家がいる事にほっとする。


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