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ボストン・レッドソックスのホームゲームで8回裏の攻撃が始まる前に、必ず「スイート・キャロライン」が流れ、リードしている時には大合唱となる。心地よいテンポの曲であり、リードの場面では尚更気分がよくなるのであろう。

今朝のサンスポの「甘口辛口」によると、この曲は二ール・ダイアモンドが、幼いころのケネディ大統領の娘キャロラインの愛らしい仕草を見て作ったとされている。
http://www.sanspo.com/etc/news/20131115/amk13111506020000-n1.html

日本でもアメリカでも、“名門の血”というのにはどことなく憧れのようなものがあるようで、スイート・キャロラインともなるとその極みで、大使として日本に赴任するとなれば、大きなブームにメディアはしようとするのだろう。これで何かときしみがちな日米関係が少しでも緩和されればよいと思う。

その日米関係で、きしみが出ていることの一つが、野球におけるポスティング制度である。今朝の新聞のスポーツ面では新入札制度について、選手会が2年間の期限付き条件で受諾という見出しの記事が掲載されている。

しかし、電子版のスポーツ記事を見ていると、アメリカのオーナー機構側では、回答期限が切れたのでもう一度見直すという記事が流れている。どうやら一件落着とはいかないようで、楽天の田中がメジャーに行くためにはもう少し紆余曲折がありそうだ。

そもそも、今回の制度改革は、移籍金の高騰を抑えるためと、岩隈や中島が破談になった(両者とも翌年異なるチームと契約したが)ような「入札破り」とも取られないことを避けるためのものであった。

しかし、これまでに出された改革案では、入札金額は一番高い金額と、二番目の中間ということになるが、交渉相手は最高入札額の球団だけ。入札破りには、ペナルティが科せられることになったが、支払先は大リーグ機構と大リーグ選手会が設ける基金になるという。

前者はともかく、後者は見過ごすことができない不平等条約だと思う。日本のプロ野球の、マイナーリーグ扱いが露骨に出ているのではないだろうか。それでも日本の選手会が期限付きで受諾を表明したのは、楽天の田中を中ぶらりんにしないための決断だったのだろう。

新たな提案が大リーグ機構から出てくるらしいが、不平等条約を飲まされての移籍実現となれば、田中も寝心地が悪かろう。これも立派な外交問題であり、今日来日する「スイート・キャロライン」に仲裁役をお願いしたいのだが…



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日本シリーズが終わった。第7戦までもつれこみ、負けないエースに今年初めて黒星をつけ、逆王手をかけた巨人が優勝するのかと思ったが、熱戦を期待した最終戦は淡白な試合に終始し、あっけなく土俵を割ってしまった。

巨人の敗因は打てなかった事に尽きるような気がする。阿部は7試合とも眠りについたままだったし、坂本も同級生田中を相手に一昨日の試合で3安打したが、その他の試合ではさっぱりであった。主力がこれでは、わき役も出番がなく、最終戦まで試合が続いたのが不思議な気がするほどの貧打ぶりだったように思う。

若い投手をリードした嶋の貢献が最も大きいと思うが、球場の広さの違いも大きいのではないだろうか。今シーズンホームラン記録を更新したバレンティンの本拠地神宮球場は、これまでの公称値よりも2.5m短いことが判明したし、ドームランが頻発する東京ドームや、横浜スタジアムも狭いグランドであり、セリーグの球場はホームランが出やすい球場である。

一方、パリーグの球場はホームランの出にくい球場が多く、仙台のクリネックススタジアムも、5mは広いのではないだろうか。昨夜の試合でも、ドーム球場ならホームランになったあたりが何本かあったような気がする。球場が広いから、投手も思い切った内角攻めができることで、より打ち損じが沢山出たのだろう。

負けた巨人の中で、私の目に着いたのは村田である。初戦に則本から反対方向のライトに打ち込んだホームランは、広い球場ということを考えると立派の一言に尽きるし、何よりも守備の上手さが目をひいた。

野球観戦はポストシーズンだけで、ふだんのペナントレースはほとんど見ないので、村田の守備をこれまでつぶさに見ることはなかったのだが、日本シリーズの7試合を見て村田に対する見方が変わってしまった。

ホームラン打者と言うと、守備の鈍重さが連想されるのだが、このシリーズでは村田の軽快なファインプレーが何度も見られたように思う。敢闘賞は長野が受賞したが、私の中では断然村田の受賞だと思っている。


野球のシーズンが終わったので、次の楽しみは駅伝とアメリカンフットボールになる。ピークまでしばらく間が開くので、暇をもてあましそうだ。
12個もフォアボールを出して勝利したチームなど見たことはない。投球数が増えると、試合時間もダラダラと長くなり、とうとう居眠りをしてしまい、気が付けばヒーローインタビューの最中だった。

楽天は22の勝ち越しで優勝したわけだが、24勝0敗の田中で作った貯金を2つ吐き出している。則本も15勝8敗で7つの勝ち越しだから、残りの投手では9つの負け越しになってしまう。一つのチームの中に、断然強い勝ち組と、最下位争いをするレベルの負け組が同居しているわけで、昨夜の結果は致し方のない所かもしれない。今日の先発も負け組の方だけに…

Jリーグが2015年からスタートさせるとしていた2ステージ制が白紙に戻った。人気に陰りが見え始めたので、プレーオフ制度を導入してリーグの活性化を図ろうとしての、新たな取り組みだった。

ふだんペナント争いをあまり観ない私も、プロ野球のプレーオフは欠かさず観ており、そのような観客・視聴者をねらってのものなのだろう。プレーオフの本家はアメリカであり、4大スポーツでは全てプレーオフを導入しており、シーズン終盤にかけて盛り上がりがピークになっている。

一方、ヨーロッパが本場のサッカーにはプレーオフ制度はない。プレーオフに替わるものとして、チャンピオンリーグという各国の上位が競う大会があり、各国には日本の天皇杯やナビスコカップのようなカップ戦が、“おまけ”として設けられている。チャンピオンズリーグなどは、優勝すると30億円の賞金が入るので、おまけとは言い難いレベルでもある。

このような制度の違いが生まれた背景には、リーグ戦に対しての考え方の違いがあると思う。アメリカというと、アメリカンドリームという言葉に象徴されるように、弱肉強食のイメージがあるが、スポーツの世界では全く逆である。

ヨーロッパのサッカーでは入れ替え制があり、弱いチームは下位リーグに転落するのだが、アメリカではチームを固定し、いくら弱くてもリーグにとどまることはできる。それでは盛り上がらないので、サラリーキャップやドラフトでの下位チームから指名するというウエーバー制度を導入して戦力の均衡化を図るとともに、惜しくも優勝に届かなかったチームに再チャレンジの機会を与えるプレーオフ制度を導入されているのだろう。

昨日開幕したバスケットボールなどは、30チームあるのだが、半数の16チームがプレーオフに出場するそうなので、どうかとは思うのだが。

入れ替え制のあるヨーロッパサッカーでは、チャンピオンズリーグの覇者には30億円もの高額賞金を出すだけでなく、出場するだけで数億円の賞金が出るなど、弱肉強食を徹底している。

Jリーグの2ステージ制が白紙に戻ったのは、負けた方が有利というケースがあるという欠陥が明らかになったためである。弱肉強食型のリーグ戦に、戦力均衡型のプレーオフ制度はなじまないと思う。Jリーグ活性化のためには、アジアチャンピオンリーグの価値を高めることの方が重要ではないだろうか。これもJリーグのアジア戦略の一つだと思うのだが…
日米の野球は佳境を迎え、昨日は朝からワールドシリーズ、夜には日本シリーズと1日に2度美味しいを楽しむことができた。日本シリーズでは劣勢を伝えられていた楽天が、2勝1敗と一歩リードした。

仙台の2連戦では好投手相手と寒さも重なって貧打が目立った巨人なのだが、本拠地に帰った昨夜も力が落ちる三番手の投手に対しても打撃不振は続き、短期決戦では深刻な症状に陥ってしまっている。投手の好投もあるのだが嶋の好リードも見逃せない。

最近の野球はデータ重視の傾向があり、投手や打者の“くせ”がしっかり分析されて試合に臨むことが多い。特にふだん対戦しない相手との戦いとなる日本シリーズでは、よりデータが重視されるのではないだろうか。

ところがが昨日の試合では、見逃しの三振が目立ったように思う。データと実戦の違いに選手が戸惑っているように見受けられ、ズルズルと抑え込まれてしまったのが昨日の試合だったのだろう。相手の裏をかく嶋のリードに翻弄されての結果だ。

今晩は四番手の投手の対戦となるので、いくら嶋が好リードをしても巨人の打線が目を覚ますかもしれないのだが、眠ったままだと仙台ではなく、東京ドームで星野の胴上げになってしまうかもしれない。そうなったらMVPは嶋に決まりだと思う。今日の試合は見逃すわけにはいかないので、「ためしてガッテン」を見るのはは1日お休みになりそうだ。

ワールドシリーズの方は接戦が続き、野球の醍醐味が満喫できる展開になっている。レッドソックスが王手をかけたのだが、ニッカウヰスキーのラベルのような髭面軍団に同じヒゲオヤジとして親しみを感じているので、レッドソックスを応援しながら楽しんでいる。


楽天が日本シリーズ進出を決めた。ふだんペナントレースの中継をほとんど見ないのだが、この時期は熱心にテレビ画面を見続けることになる。勝敗の行方以上に関心があるのは、新しい選手を見つけることで、野手ではトップを打つ岡嶋とキャッチャーの嶋、投手では則本が印象に残った選手だった。

岡嶋はキャッチャーから外野にコンバートされた選手だそうだが、俊足好打の一番打者として大成しそうな予感がする。進出決定シリーズでは、4番と5番の活躍が目立ち、その他の選手はひ弱さが目立つように思われた。

日本シリーズでは、脇役の活躍があった方が勝利を収めることが多いので、主役に依存しすぎた感があった楽天には物足りなさがあったのだが、岡嶋は活躍が期待される名脇役候補と見たが、どうだろうか。

嶋は、震災の後の名スピーチで注目を集めたのだが、腕前の方はよく知らなかった。今回のシリーズを見ていて私が感心したのは、表情豊かなキャッチャーであるということだった。

センター方向からの映像が主に流れるが、この角度から目立つのはキャッチャーの動作である。バッターの仕草、ベンチの様子などキョロキョロと観察する様子や、投手に対するジェスチャーの多彩さなど、見ているだけで楽しくなるキャッチャーだということが分かった。

楽天の投手の特徴の一つは、インコースを多投することだが、嶋の思い切ったリードなのだろう。打力は物足りないが、投手をリードするという面では、日本ではナンバー1かもしれないと思うようになったほどだ。

3人目は、新人王当確の則本である。始めてみたのだが、小気味よく速球を投げて勝負するというタイプで、旧い話だが西鉄の池永を想い出してしまった。巨人打線もかなり手こずることのではないだろうか。

昨日の試合は、最後は負けない男田中が締めくくったのだが、何となく頼りない投球で万全の調子とは言い難い状況のように思われた。パリーグのチームには顔だけで投げられるのだが、顔が通用しない日本シリーズの舞台で、今季初の負けがつきそうな予感がする。

今年の日本シリーズは仙台で幕を開けるが、初戦を負けない男で落としでもしたらショックが大きいだろうから、則本を第一戦の先発にするのもありそうだ。

幸い仕事の山は越えたので、朝からはメジャーリーグ、夜は日本シリーズと日米のチャンピオン決定戦を楽しめそうだ。


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