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JEF千葉の水野が、中村俊輔の所属するスコットランドのセルティックへ移籍するとの報道が流れている。イギリスでは外国人選手が移籍する時に、代表での出場経験によるチェックがあり、かって三都主がこの条件を満たしていなかったために、移籍できなかったことがある。

今回の水野のケースでも条件を満たさない可能性があるが、セルティック側は自信があるようで、水野は昨日渡英したようだ。水野は五輪代表でも主力であり、得点の起点になる選手で、スコットランドでどんな活躍をするのかが楽しみではある。

一方で、JEFの対応については不満が残る。地元であり、娘はフアンクラブに入っているし、息子も時々観戦に出かけたりしている。そのJEFの主力がドンドン流出しているのである。

オシム監督が日本代表に就任して以来、千葉の選手が数多く代表に選出されている。その中で、山岸が川崎に、佐藤が京都に移籍するのが確実になり、さらにW杯にも選ばれた巻が大宮に、五輪代表の主将の水元がFC東京への移籍が有力視されている。

代表組みで移籍話がないのは羽生だけで、今シーズンは全く別のメンバーで戦わなくてはならない。JEFは育成型のチームであり、ユースから若手を育て上げるのに長けたチームである。育成型チームの宿命として流出は避けられないのだが、これほど一挙に抜けるとチーム力を維持するのが大変になる。

このような事態をもたらしたのは経営トップの問題である。監督人事をはじめとしてチームのビジョンが明確でないために選手が不信感を抱いたのが今回の流出劇である。サポーターの不満も大きいと思う。フアンクラブが不安クラブになってしまう。

プロ野球でも同様なことが起こっており、エースと4番を一挙に失ったチームがセリーグに二チームもある。戦力を維持・発展させるというチームの義務を果たさないところに、プロ野球に参加する資格はあるのだろうか。ヤクルトは全盛期には300万人近くの観客動員があったが、昨年は137万人と半減し、今年はさらに減ると思われる。

えげつないのは、巨人や阪神で同じリーグの主力選手を相次いで獲得している。自前で選手を育てず、ライバル・チームの主力を引き抜くというのは、リーグ戦の魅力をぶち壊すものでしかない。球団経営にやる気がないのも困りもんだが、やる気を出しすぎるのもどうなんだろうか。
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正月三が日は好天続きで、いかにも新春といった風情であった。箱根駅伝は、優勝候補の筆頭であった駒沢大学は9区で逆転し優勝を飾ったものの、棄権が3校、シード校が4校シードを失い、それも東海大学や日体大などの優勝候補の一角に上げられていた学校であり、波乱といってよいであろう。

コンディションが良すぎたことが、波乱の大きな要因であったように思う。私も学生時代に駅伝を走ったささやかな経験からいうと、駅伝の難しさはペース配分にあると思う。タスキを受けて走り出した時のペースがその日のマイペースになる。

オーバーペースはいけないのだが、あまりゆっくりスタートしてしまうとリズムに乗れず、後半頑張ったとしても取り返すのが難しくなる。

学生時代に関西学生駅伝で5区を走ったことがある。9.4Kmのつなぎの区間であったが、観音峠を上って下るというコースであった。最初の5Kmは上りで後半4Kmが下りというコース形態であった。

前とは1分、後ろとも1分以上間があり、目標がないためペースを上手くつかむことができず、ダラダラとした走りになってしまった。頂上のトンネルに入ったときに後ろから追い上げてくる天理大学の伴走車の声が聞こえ、下り坂を必死に走り降り、それ以上迫られることはなかったが、リードを大きく縮められてしまった。

試走の時に比べて、タイムが50秒ほど遅くなってしまった。のぼりをもっとペースアップしなければならなかったのだが、自分のペースを誤ったのが、その要因である。

今回3人の棄権以外にも、終盤フラフラになってブレーキをおこした有力選手が何人もいた。前半つっこみすぎたのがその理由だが、今回のような絶好のコンディションの時には落とし穴が待っているものだ。

優勝した駒沢大学は、区間賞をとったのが一人だけだが、選手層が厚くつなぎの区間である7区、8区の2区間だけをみると、合計2時間9分11秒で、2位の早稲田を2分56秒上回っており、底力を示している。

早稲田もこの2区間で2位の成績を上げており、山の上り下りだけではなく、レベルの高さを示した総合2位である。来年早稲田には豊川工業の三田などの有望選手が入学するようで、しばらく両校を中心とした対決になるのではないだろうか。

とにかく駅伝は面白い。今月は後都道府県駅伝が男女それぞれ開催される。若手のチェック(特に中学生)が楽しみだ。

ハンドボールの五輪予選が再試合となった。スポーツの世界で、判定を理由に再試合となるのは極めて異例のことである。アジアハンドボール連盟の会長は、クエートの王族がついており、これまでも中東有利な判定で、苦戦を強いられていた。

日本で開催されたアジア予選では不可解な判定が続き、優勝候補だった韓国が2位に破れて世界最終予選に回り、日本は3位で五輪の出場の道は絶たれていた。これに対して韓国が世界ハンドボール連盟に猛抗議をし、これまでの恨みつらみもあって日本もこれに同調したため、再試合が決まったらしい。

審判のおかしな判定としては、シドニー五輪の篠原の決勝でのことがまず思い浮かぶ。日韓W杯の韓国とイタリアの試合もそうだ。

審判に求められるのは、判定である。判定には判定技術と公正さが要求される。シドニー五輪の篠原のケースでは判定技術の問題であり、サッカーや今回のハンドボールのケースでは公正さが問題になっている。

公正さは、先進国では保たれ、後進国にはほとんどないものと受け止める向きも多いと思うのだが、どうもそうではないらしい。その典型は、スキー競技に見ることができる。

90年代に日本はノルディックスポーツが全盛期を誇っていた。複合やジャンプで華々しい成果を上げていたが、現在は全くニュースにも取り上げられないほどの低迷を続けている。

企業スポーツの凋落も大きな要因だが、ルール改正で日本が不利な状況になったことも大きい要因だ。複合では、ジャンプと距離の得点配分を変え、ジャンプでリードするという日本の強みが打ち消された。

さらに、ジャンプでは板の長さの基準を、体格の小さな日本人には不利な基準に変えられている。先進国であっても、いざとなればなりふりかまわず、自分たちに有利な状況に持ってゆこうとする。公正ということのグローバルスタンダードと日本人の考える公正というのは大分ずれているような気がする。


いよいよ今年もカウント・ダウンに入った。年末・年始のスポーツの楽しみは駅伝だ。自分が学生時代に少し齧ったこともあって、駅伝中継は欠かさず見るようにしている。見てるといっても、“ながら”視聴だが。

今週末の高校駅伝は、京都で開催される。コースは西京極から宝ヶ池折り返しで、学生時代をすごした懐かしい場所が随所に出てくる。男子はマラソンの距離42.195Kmを7区間に分け、3~10Kmと距離もバラエティに富んでいる。

エースは距離の長い1区を走るのだが、上位入賞するような高校は3~4区の8Km区間で好成績を収めている。この2区間に注目。

正月には実業団駅伝と箱根駅伝がある。毎年箱根駅伝は20%を超えるような視聴率を上げており、日本テレビのドル箱番組になっている。放映時間が朝の7時から14時までの7時間と長く、この時間帯に平均20%の視聴率を獲得するのだから、日本テレビが力を入れる理由はよくわかる。

日本テレビが放映するまでは、テレビ東京が放映していたが、箱根の山中に中継車は入れず、ハイライト的番組だったように思う。

箱根駅伝の魅力は、10人が全員ハーフマラソンの距離をリレーする点にある。高校駅伝が距離にバラエティがあったのとは対照的だ。

10人有力選手をそろえるのが大変である。メンバーの中で力の劣る6番手以降の選手の踏ん張りいかんで成績が左右される。往路では3~4区、復路では7~8区がその区間に当たる。大きく差をつける意味で準エース的選手をこの区間に起用するという作戦もありそうだ。

どの駅伝でもそうだが、箱根駅伝の場合特に顕著に見られるのがラスト3Kmの踏ん張りである。日本テレビのホームページでは通過ポイントごとのタイムが掲載されている。上位を下位で差がつくのはラストの3Km~4Kmであり、ここで1分以上差がつくことが良くある。

限界を超えた走りをしてきたことのツケを支払わされることになるためだ。このようなことも含めてハプニングが続出するのが、見ている人の興味を引くのだろう。ライブの魅力である。

駅伝はじっと見ていなくても様子が良く分かり、家事や談笑しながらチラチラ見るのにも適している。これが高い視聴率にもつながっているのだろう。

まずは今週の日曜日に、高校駅伝の観戦だ。
浦和は0-1でACミランに敗れた。点差だけ見れば惜敗だが、内容的には完敗であった。選手個々の技術レベル・スピードが全く違い大人と子供の試合のような感じがした。個人の技量で対等に渡り合えたのはワシントンだけだ。

昨年はロナウジーニョのテクニックが楽しませてくれたが、昨夜はカカのスピードで楽しむことができた。さすがにヨーロッパの年間最優秀選手のバロンドールに選ばれただけの事はある。

浦和のDFの坪井は俊足が売り物で、日本代表にも選ばれている選手だが、それでもあっさり振り切られてしまう。単に早いだけでなく、緩急のつけ方が上手いことが印象的だった。

ラグビーでこれだけ個人技に差が出ると、50点以上の大差がついてしまうのだが、点を取りにくいサッカーというゲームの特性からか1-0というロースコアの決着になってしまう。場合によっては0-0の引分になり、PK戦で金星ということもありえる話だ。

サッカーの監督で守備を重視する人の方が多いが、こうしたサッカーのゲーム特性を考えると当然のことなのだろう。



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