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50歳代までは夜というのは仕事に集中できる時間帯で、テレビを観るということはほとんどなく、10時ごろから遅い夕食をとるというのがパターンだった。その生活スタイルも60歳を超えたころから変わり始め、仕事の量も少なくなってきたこともあり、晩酌をやりながらテレビを観るという“伝統的”なスタイルに変わってきた。

テレビを観るといっても、最近はBSフジの「プライムニュース」を漫然と見る事が多いのだが、昨夜は久しぶりに野球中継を観てしまった。それも巨人と阪神の試合ではなく、オリックスとソフトバンクの試合である。夕方テレビをつけた時に、たまたま午前中に観ていたNHKBSが映ったのだが、去年引退した小久保が解説として登場し、その話に魅かれてついつい観続けることになってしまったためだ。

基本的には、野球中継の解説というのはうるさいばかりで、内容のないものが多く邪魔な存在だと思っている。しかし、小久保の話は選手目線だけでなく、“監督目線”や“コーチ目線”での話も多く「なるほどなー」という思いがしてついつい引き込まれてしまった(秋山の後継を目指して勉強しているのだろう)。

オリックスのゲームというのは、イチローがメジャーに言ってからは目にしたことはなく、知らない選手ばかりだったのだが、小久保は選手時代の経験も含めてその選手の特徴を語ってくれるので面白く見る事が出来、とうとう試合終了までそのまま見続けてしまった。

オリックスの6番はキャプテンの後藤である。キャプテンなのだから主力選手なのだが、もちろん初めて見る選手である。小久保の話では、「甘いボールをあっけなく空振りをするのに、とんでもないボール球をホームランにする」ということであった。その話が出た後の2打席で、注目して観ているとツーストライクを取られて追い込まれてからもボール球に度々手を出すのだが、全てバットに当てるのである。結果は2度とも三振に終わるのだが、難しい球にバットを当て続け2打席とも10球以上投げさせていた。滅多に見る事がないオリックスの試合なので、“見どころ”を教えてくれる解説者の重要性がよくわかる中継だったと思う。

昨日の試合で登場した選手の中で、私の目を引いたのはリリーフで登場したソフトバンクの千賀とオリックスの佐藤という2人の投手だった。2人とも二十歳そこそこの若手投手だが、150キロを超える速球で打者を打ち取っていた。魅力的な素材であり、巨人や阪神あたりに入っているならスポーツ新聞で大きく取り上げられるのだろうが、オリックスやソフトバンクではそれほど注目されることはないのだろう。

マイナーなテレビ中継を観て掘り出し物を見つけるという時間の過ごし方をしていてよいのだろうかという自問があるのだが…



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