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「所得倍増計画」という言葉を聞いたのは池田内閣の時だったから、中学生の時だった。高度経済成長の時代に突入したころで、世の中は活気にあふれ、社会科の授業の中で教師が「君たちが社会人になったころには、世の中は今とは全然違うものになっているはずだ」という言葉を聞き、子ども心に、未来は明るいという希望を持ったこともを今でも覚えている。

50年前の所得倍増計画が突然甦った。前回は7年間で倍増するというものだったが、今回は農家限定で、しかも10年とややレンジが長くなっている。何とも摩訶不思議な政策目標だ。

農家の所得を増やすには、売り上げを増やすかコストダウンを徹底するほかはない。大企業の多い製造業ではコストダウンは比較的やりやすいが、規模が小さく労働集約的な日本の農業スタイルでは、コストダウンで取り分を増やすというのは簡単ではない。

売り上げを増やすにも、人口が減り、高齢化が進んでいるのだがら食べる量も減るばかりで、売り上げが増えるには値上げしかないだろう。物価をあげるのが目標という頓珍漢な政策をとっている政府だが、10年で2倍を実現するためには年率7%の値上がりとなり、消費者は到底受け入れないだろう。

こうなると、外国への輸出を増やすということになるのだが、日本の農産物は高関税に守られて高値を維持している状況にあり、いくら円安でも価格競争力に乏しく、輸出の倍増というのは難しそうである。

TPP交渉においても“聖域”において、関税は維持するというのだから、どうやって農家の所得を倍増させるのか道筋はよく見えない。

「世界に勝つ」とか「農家の所得倍増」とかキャッチフレーズばかり並んでいる気がする。甘い言葉ばかり並んでいるのはテレビの通販番組を観ているような感じで、これで成長戦略と言えるのだろうか。突っ込みどころ満載の政策しか打ち出せないこんな政権に、高い支持率を許している野党も情けないのだが…
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