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この数日暑さが続いており、梅雨入り前の様相を示してきたが、近所を散歩する時の定番であるTシャツ、短パンのおじさんファッションにはなりきれないでいる。いつもなら切り替えの気温なのだが、少し遅れているというのは歳のせいなのだろうか。

株式市場は初夏を通り越して既に真夏の様相で、昨日の売買高は63億8千万株と歴代2位の記録をマークした。過去最高は4月5日の日銀の「質的・量的金融緩和政策」が発表された日に記録されたもので、昨日はそれに続くものとなった。

手数料で稼ぐ証券会社にとっては、活発な売買が続くというのはめでたいことなので今株を買うとしたら証券会社が一番だと思うのだが、市場ではそうはなっていない。

昨日の、出来高5番目に東京電力が入っており、今週の月曜や火曜日はトップであったように思う。今週の株価は、626円で始まり、月曜には100円値上がりして726円に、火曜にはさらに91円値上がりして815円に、昨日は一転して78円値下がりして738円となっている。1日で1割以上乱高下するという粗っぽい動きである。

東電と言うと福島の事故のあまりにも大きなダメージのために、自力では生き残りできず、賠償責任と廃炉を行うために、政府の力によってかろうじて生きながらえている企業だ。利益が上がっても、そのお金は投資家に還元する前に賠償や債務の返還に充てるしかなく、未来などない企業であり、投資の対象先としては考えられない企業だと思っていた。

それが活発に取引されているというのはどういうことなのだろうか、理解に苦しむ出来事だ。株価の水準が百円台で比較的扱いやすく、値動きで利益を得やすいということが“人気”につながっているのだろう。1割以上乱高下する値動きにそれが読み取れると思う。

企業の収益性を度外視して、日々の株価の値動きだけを求めるというのは、投資ではなく、“投機”だと思う。こんな投機マネーが跋扈して、株価だけが上がるという市場は、リーマンショックの引き金となったサブプライムローンの教訓が何も生かされていないような気がする。

金融緩和政策というのは、“強欲資本主義”を助長するだけではないだろうか。
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