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成人の日の突然の大雪の反省からか、同じような“台湾坊主”の接近に気象庁は大雪の警報を出していた。電車の間引き運転、首都高の塩水散布、店頭ではタイヤチェーン、雪かき用のスコップが完売したなど今度は準備万端であったが、こういう時は肩すかしを喰らうもので今のところは雨のようだ。

成人の日と気圧配置は同じようなのだが、前回は関東南岸で976mbと台風並みに発達した低気圧が、今回は1000mbを少し超える程度の勢力であり、寒気を引きこむパワーが弱いことがみぞれ程度に収まった理由のようだ。気象庁ももう少し冷静な発表の仕方が必要ではなかろうか。昨日、気象庁のスパコンが冷却装置の不具合でしばらく使えなかったことの影響かもしれないが、「羹に懲りて膾を吹く」ということわざがピッタリのようだ。

冷静な発表の態度に好感を持ったのが、中国艦船からのレーダー照射について公表した防衛大臣の態度だった。自衛艦やヘリコプターに照準を合わせたというのは、眼前に銃口を向けられたという事と同じようなものであり、対応の仕方によっては火ぶたを交えることになりかねない事態である(自衛隊は先制攻撃ができないことになっているため、レーダー照射を受けただけでは反撃できないようだが)。

こんな時は強い口調で猛攻撃したいものだが、防衛大臣は声を荒げることなくたんたんと伝え、落ち着いた発表の仕方は“大人の対応”を印象付けるものになったように思える。

日中関係の緊張の有無にかかわらず、中国の軍艦が太平洋に向けて出動したならば警戒のために自衛艦が追尾するのは当然のことであり、緊張度も一段と増した状態になっている時にレーダー照射を受ければ不測の事態が起こることもあり得ることだ。

そのような状況の中でも「冷静ですよ」、というメッセージを送った昨日の記者会見では示していたように思う。記者の質問の口調とは対照的だった。

防衛大臣という重職にはこのような冷静な対応が不可欠であり、以前から予算委員会での質問の態度や、プライムニュースでの発言などから注目していたが、昨日の対応ぶりによって小野寺五典という議員に対する私の好感度は2段階アップしたようだ。

民主党政権が続いていたらどうだったのだろうか。森本大臣なら上手くこなせたとは思うが…
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