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特定秘密保護法案は、みんなの党と日本維新の会が政権にすり寄り、来週にも成立が見込めそうな情勢になってきた。これほど世論が(メディアとでもいうべきかもしれないが)反対しているにもかかわらず、第二与党が姿を現したというのはどういうことだろうか。

重要法案にもかかわらず、委員会の審議の模様は一度も中継されなかった。新聞報道では、その場のやり取りの雰囲気までは伝わらず、中継するべきだったと思うのだが、国民に真実を知らせないという秘密保護法案の精神がここでも発揮されたのだろうか。

この法案では、5年間特定秘密を指定しなかった省庁は、権利を失うということになっている。権利を失うことを恐れて、各省庁は特定秘密のオンパレードになるのは自然の摂理のように思う。

安倍首相の積極的な外交姿勢が報道されているが、その中でよく飛び出すべき言葉が「価値観の共有」である。中国を念頭に置いた発言だと思うのだが、民主主義には情報の公開が必須条件だと思うので、情報を秘匿しようとする政権が、民主主義の価値観を世界に訴える資格があるのか疑問だ。

今回の発端の一つは尖閣におけるビデオの流出問題があると思う。これの公開を声高に叫んでいたのは当時野党であった自民党だったという記憶があるのだが、国民も公開されてよかったと思う人が大多数ではないだろうか。

昨日はケネディ大統領が暗殺されて50周年の日であった。ケネディ大統領の功績として、62年に議会に上程された「消費者利益に関する特別教書」があると思う。

民主主義の前提となる4つの国民の権利について述べたものである。その4つとは、「安全の権利」、「情報を知る権利」、「選択の権利」、「意見を述べる権利」である。民主主義の価値観の共有を唱えるならば、この4つの権利をかみしめるべきだと思う。

「5000万円を借りたが手をつけずに反した」というのは、秘密がが漏れなければ、借りっぱなしにするつもりだったのではないだろうか。
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