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国会の審議は参議院に移った。
日経文庫の改訂版の原稿を書きながら、審議の模様を聞いている。
本来原稿は12月中に書き上げなければいけなかったのが、諸般の事情があって大幅に遅れていた。
ようやく踏ん切りがついたので、後2日ほどで書き上げることができると思う。

参議院の予算委員会は、衆議院と違って野党第1党の民主党から始まり、与党の質問はその後になる。
昨日の最後の質問者は、自民党の片山参議院幹事長だった。野党の質問は政権の追及が中心になるのに対して、与党のそれは政権を「よいしょ」するのが通例である。

昨日の質問はその慣例通りだったのだが、一つ気になることがあった。
片山幹事長は、政権の支持率について触れ、「支持率の低下がマスコミがはやしているが、ようやく巡航速度になったものとみることができる。支持率に一喜一憂することなく、政治は支持率を気にする必要はない」という意味の質問をしていた。

これに対して安倍首相も「支持率を気にせず政権運営を努める」という趣旨の答弁をしていた。

しかし支持率は、政治の世界の顧客満足度指標とみることができる。自社の顧客満足度を気にしない経営者はいないはずで、政治の世界にもこれは当てはまると思う。

「良い政策」を推進していれば支持率が低下しても構わない、という考えがあるようだが、これは違うと思う。理解が得られないのは説明ができていないためであり、納得が得られるような説明・情報提供の工夫が必要だと思う。

小泉前首相は「鈍感力」のすすめを説いているようだが、政治家は世論(マスコミの論調ではない)に対して「敏感力」を磨く必要があると思うのだが…
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