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日曜日の朝8時20分からNHKで放映されている、「経済羅針盤」は私の好きな番組の一つである。毎回企業経営者を一人ゲストとして招き、人となりや経営哲学を紹介するもので、何かと勉強になることが多い。

今朝のゲストは、日立とNECがDRAM事業の再生のために合弁した、エルピーダメモリの坂本社長であった。半導体の仕事は20年以上前から携わり、外国の半導体メーカーの日本市場参入のための調査をしたり、2つの半導体メーカーのCS調査もしたりしていたので、殊更興味を持って番組を見た。

90年代前半は日本の半導体業界、特にDRAMは黄金時代ともいえる時期で、世界の市場を席巻していた。ところが、韓国企業やアメリカの半導体メーカーの成長により、あっという間にその地位を転落し、電機メーカーにとってドル箱からお荷物になってしまっていた。

お荷物を解消するために、各社はDRAM市場から撤退したり、エルピーダメモリのように本体から切り離したりして、立て直しを図っている。坂本氏は、日本体育大学で野球をし、教員になる予定が採用試験に落ち、やむなく知人の紹介でTI(テキサス・インスツルメント)の日本法人に入社したという畑違いから半導体の世界に飛び込んだ人である。
TIの日本法人のトップにまで登りつめ、再生請負人として鉄鋼メーカーの半導体事業を立て直した後にエルピーダメモリのトップに招請された。

200億円の赤字企業だったエルピーダを1年で黒字転換し、その間に1000億円を超える設備投資を行い、DRAMで世界4位の地位まで押し上げ、数年後には世界一を目指す企業に再生をしている。

半導体の世界は、最先端を行く技術力と、コストダウン競争に勝ち抜く決め手となる生産性向上のための設備投資力が絶対条件となっている。特に設備投資は、規模や時期を誤ると致命的なダメージを受けるものであり、経営者の判断力が業績を左右するものだと思う。

坂本氏は、この判断力に秀でた経営者だが、その判断力の元になる情報収集と分析が武器になっていると思う。番組で紹介されていたのは、会議は週に1回の役員会だけで、会議が情報収集のメインになっていなかった。
価格動向や、生産情報などの重要な情報は会議の配布資料で知るのではなく、絶えずパソコンでチェックする姿が映し出されていた。

私は報連相という言葉が大嫌いだ。この言葉は管理する側の効率を優先しているもので、情報音痴を生み出すだけだと思う。情報は待つのではなく、必要な情報を絞り込み絶えずチェックする坂本氏の姿勢に感銘を受けた(連日感銘しているようだが…)。

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