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このところ、北と南の空気のおしくらまんじゅうが続き、昨日は午前中にBS放送が途切れ途切れになるほど不安定な大気の状態になってしまった。甲子園も2時間以上の中断を余儀なくされ、落雷の被害があちこちに出ている。

長居公園では、木の下に避難していた女性が落雷で亡くなっている。4月の竜巻が発生した時にも、木の下に逃げ込んだ人が被害にあっており、太い木への安心感があるのだろうが、錯覚だ。気象についてのリテラシーを高める教育が必要だと思う。

とはいっても、槍ヶ岳で落雷にあって亡くなった方は気の毒としか言いようがない。身を隠すところはなく、逃げようのない山で雷様と遭遇したらどうしようもない。身につけている金属(眼鏡やベルトなど)を全て外してうつ伏せになるしかないと教えられたことがあるのだが、足下で稲光が走っている恐ろしい光景は忘れられない。

天気予報は気象庁だけでなく、民間の予報会社が出しているが、今朝の新聞には「天気予報、10日先まで気象庁、民間事業者に解禁」という見出しの記事が掲載されている。天気予報を何日先まで出すかということを、気象庁が許可しているということは知らなかった。

ゴールデンウイークなどは、1週間を超える休みが最近では当たり前になってきただけに、10日先の天気予報に需要があるのは理解できる。

しかし、気象庁が規制緩和(?)を実施するためにこの3~5月に“検証”したところ、単純な晴れか雨かという予報の的中率は9日先で40%、7日先では50%という結果だったらしい。1週間先の天気予報が当たる確率は1/2であり、9日先になるとそれ以下のレベルだ。2回に1回しか当たらないのでは、「伝統的な下駄による天気予報」と変わらないことになる。

気象庁は、民間に解禁しても、自らはこれまで通り1週間先までにとどめ、10日先の予報は出さないそうである。高価なスパコンを駆使しても、下駄を掘り投げるのと変わらないようでは当然だろう。

民間の予報会社は、下駄を持たない家庭が増えた事を見込んでの事なのだろうか?


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