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昨日の高校野球の決勝は、久しぶりにじっくりテレビ観戦することができた。例年この時期は仕事が立て込んでいる時期だが、今年は少しテンポが遅れているためで、夏の大会の決勝を堪能できたのは何時だったか記憶にないほど以前だったと思う。

さてその決勝戦は接戦を予想したのだが、3-0のスコア以上に一方的なゲーム展開で、光星学院にはほとんどチャンスらしいチャンスがなく(一度満塁があったが)、反対に攻められっぱなしで、防戦に精一杯となり反撃の態勢をとることができなかった。

夏の大会は連戦が続き、ピッチャーの疲労のために打撃戦になり、そうなると中軸の打力に勝る光星にも勝機があるとみていた。しかも、2期連続準優勝ということで気合も入るだろうから、青森へ深紅の旗が立つ確率は5割以上だと思っていた。

しかし、その期待も立ち上がりの1回と2回で吹き飛んでしまった。光星学院の強みは、高校生離れした3番、4番の打力にある。その3番は1回の攻撃で、意表を突かれたのか変化球を一度もバットを振ることなく、三球三振に倒れてしまった。

さらに次の2回の攻撃では4番バッター(大会ナンバー1だと思う。ドラフト1位は間違いない)が、ストレートを連続して空振りし、最後は変化球で見逃しの三振である。高校選抜チームが編成されても、クリーンアップをまかされそうな2人がそろって三球三振、6球で打ち取られて萎縮してしまったと思う。

連投にも関わらず、9回でも150キロのボールを投げ込んだ藤浪のピッチングが素晴らしかったこともあるが、立ち上がりに頼みの2人が連続三振で倒れたことで、ヘビに睨まれたカエルのように藤波に抑え込まれてしまい、守っては何度もピンチを招いて防戦一方の試合になってしまった。

光星のメンバーの多くは関西のボーイズリーグで活躍した選手たちで、本来は桐蔭のメンバーとなっていてもおかしくなかったのに、甲子園の出場機会を求めて八戸に“留学”したことが負い目となって、気後れしたのかもしれない。気合いの差が目立ったように思う。

それにしても、桐蔭の藤浪は素晴らしいピッチャーだ。大きな選手というと、「大男総身に…」という言葉が付きまとうのだが、フィールディングを見てると運動能力も素晴らしいものがある。ダルビッシュやマー君のようなピッチャーに大成する可能性を秘めていると思うのだが…




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