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理不尽な話を二つ。一つ目は、一昨日行われた小平市の住民投票で、投票率が住民投票条例の要件の50%に満たない35%であったため、開票もされずに棄却されたことだ。

住民投票条例は、市民7千人の署名が集まったことで3月に成立したのだが、4月に市長が「投票率が著しく低いと市民の意思を反映しているとは言えない」として50%の成立要件を議会に提案し、可決された。今回の住民投票の「お題」は、道路計画の見直しの是非を問うものだった。

「見直すべき」と考える人は、投票するしか術はないのだが、「見直す必要はない」という人の行動には二つの選択肢が生まれる。投票するか、棄権して投票率を引き下げるのかの二通りである。勝てないと見た場合は、棄権することによって成立を阻止するという非常手段もとれるのである。

50%を成立要件とするのならば、有権者の25%以上の票を集めればよいと言う理屈になる。35%の投票率であっても、25%以上になることは十分考えられる。それを開票もしないで無効になるというのは、おかしな話だ。50%の成立要件を提案した市長が当選した市長選挙の投票率は37%だったというのは、ブラック・ユーモアとしか言いようがない。理不尽な話だ。

もう一つの理不尽な話は、株価の乱高下にまつわるものだ。木曜日の急落に続いて、金曜日も最終的には値を上げたが、1000円を超える振幅があるという荒っぽい動きになり、昨日も大幅に値を下げた。

上がりすぎた株価の調整局面ということもあるのだろうが、投機マネーの株価を使ったギャンブル的要素がかなり強いものが影響しているように思う。ギャンブルと感じるのは、「日経平均先物」というものの存在だ。

昨日の株安は、この“先物”が安くなったことが影響しているとのこと。先物が安くなれば、現物も下がるというのは当然のようだが、どこかおかしな気がする。

商品の先物取引というのは、企業がリスクを回避するための手段として有益なものであると思う。株式の先物には商品先物のような、企業活動に益になるようなことはないのだが、投資家のリスク回避として少しは意義が認められると思う。

しかし、“日経平均”先物というのは、リスク回避の機能があるのだろうか、私には疑問だ。日経平均が上がるか下がるかを予測し、それにお金を投じるわけで、サイの目が「丁と出るか半と出るか」に賭けるのと同じようなものにしか見えない。丁半博打は、偶然に頼ったもののように見えるが、その日の盆の流れを見ながら勘を働かせるという、高度な(?)技量も要求される。

日経平均先物も、盆の流れを見ながらやっているようだから、丁半博打と同じだ。その博打のサイの目に現物の株価が踊らされているのだから、理不尽で馬鹿げた行為にしか私には映らない。「日経平均先物」というような、博打場はご法度にすべきではないだろうか。




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