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エキスポランドのコースターで悲惨な事故がおきた。楽しいはずの遊園地での事故は痛ましい。原因は部品の金属疲労による破損だそうだ。オーチスのエレベータも一歩間違えば大惨事になるところであり、安全は何にも替えがたいものである。

 

最近もう一つ“勤続疲労”が気になるものがある。低価格を売り物にする高速バスツアーである。東京~大阪を安いものでは3500円というチケットまである。

 

一連の規制緩和の一環として、旅行会社によるバス事業への参入が認められたからで、路線バスを運行するバス会社は、ターミナルを設け、客の有無にかかわらず定時運行を行わなければならないが、ツアー会社による運行はターミナルを設ける必要がなく、客数に応じて自在に便数を調節することができるため価格訴求しやすい条件がある。

 

この仕組みを支えているのは、インターネットによる集客(窓口が要らない)と、下請けバス会社の存在である。設備投資が少なく、バスも下請けを利用しているために、固定費が少なく低価格が可能となっており、 “才覚”としては、商品開発、集客、下請け管理などであろう。

 

バス会社は参入障壁が低くなって一挙に増えたが、自前の営業力がなくツアー会社頼みになっているため必然的に買い叩かれ、格安ツアーの激増は過酷な仕事を強いられながら、利益が出ない構造を生じさせている。“搾取”と言う言葉は死語になったものと思っていたが、どうもそうではないらしい。

 

NHKスペシャルで先月取り上げられていた運転手の様子を見ると、運転手の給与は歩合制であり、春休みのピーク時には会社の施設で寝泊りし、自宅に帰ったのは月に3回しかないという。勤続疲労の限界近く働きながら、旅行業者に買い叩かれているため、その報酬は32万円と十分に見合ったものとはいえまい。ワーキング・プアとまでは行かないが、その一歩手前ではないだろうか。

 

バスツアーのブームに乗って急成長を遂げているバス会社があるが、その経営者は下請けのバス会社についてまだまだ経営努力が足りないと指摘し、挙句の果てにはCS調査を乗客に実施し、バス会社の評価に使おうとしている。衣食足りて礼節を知るという言葉があるが、苛酷な環境を強いる中でさらにCSを求めるとはいかがなものかと思う。以前に取り上げたタクシーの問題もしかりで、規制緩和とは何かを改めて考える必要がある。

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