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震災から1年になるのをうけて、一昨日からテレビでは追悼番組のオンパレードになっており、嫌でも震災の事について考えざるを得なくなった。

一年が経過したのに、復興の槌音高くという光景は画面からほとんど観ることができず、改めて被害の甚大さを思い知らされた。復興予算の執行率はいまだに数%にとどまっており、復興計画が進んでいないことがその要因なのだろう。

復興計画は自治体任せになっており、政府は旦那としていくらでもカネを出すという姿勢を取っている。しかし、自治体職員には住民の世話という日常業務があり、復興計画に十分な時間が割けないのであろう。

先日復興交付金の第一次申請についての認可率が明らかになった。県によって採択率の違いが明らかになり、宮城県知事の抗議が大きく取り上げられている。復興庁と相談しながら申請を行ったにもかかわらず採択されず、本庁を東京に置いたことの弊害が早くも表れた格好だ。

今からでも遅くはない、仙台に本庁を設け、東京には連絡調整室という体制に替えるべきだと思う。

計画の遅れの一つの要因は、がれき処理にあると思う。がれきが現在一時保管されているのは、多くは公有地であり、公有地は復興計画に置いて重要な位置を占めるものである。この大事な公有地をがれきが占拠し続けていては、計画もままならないであろう。

がれき処理は、全国の自治体が協力しなければ進まないのは誰の目にも明らかであり、住民の反対運動を恐れる首長の躊躇で、蛮勇をふるう都知事以外は手を上げないというのは、民主主義の負の部分なのだろうか。

この問題に対して、全国知事会や市町村会から声があまり聞こえてこないというのはどういうことだろうか。今回はたまたま東北で被害が発生したが、地震列島である日本ではどこでも地震・津波に出くわす可能性がある。“明日は我が身”なのに、積極的に支援に乗り出そうとする動きが、知事会に見られないのは残念でならない。

政府は、昨日の会見で全国の知事に要請文書を送ることを明らかにした。言われてから行うというのはどうかとも思うが、これで少しは協力するところが出てくるのだろう。

がれき処理の進展は“民度”を示す指標になるかもしれない。がれき処理の量は、被災地以外の人口一人当たり33キロになるらしい。都道府県別に、人口一人当たりのがれき処理量を毎月公表するというのはどうだろうか(受け入れ予定量でもよいと思うのだが)。
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