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ラグビーのワールド・カップが始まった。開幕戦で地元のフランスがアルゼンチンに敗れる波乱のスタートである。ラグビーは体がぶつかり合うスポーツのせいか、サッカーや野球のように番狂わせは起こりにくい。

野球は昨夜とうとう阪神が首位に立ったが、勝率は5割5分で、相撲に例えるなら8勝6敗で千秋楽を向かえ勝ったほうが優勝という感じである。サッカーの世界では11勝4敗か12勝3敗がトップクラスになるが、ラグビーでは14勝1敗か15戦全勝がトップの成績になる。

それだけ力の差がはっきりつく競技だけに、緒戦で痛い1敗をしたフランスは決勝トーナメント出場にはアイルランドとの試合は絶対落とせなくなった。

日本は昨夜オーストラリアと戦い、ペナルティゴールの3点だけで完敗した。前半15分くらいは試合の形になったがそれまでで、特に後半はボロボロになり、10トライを奪われた。今回のレギュレーションでは、勝利で勝ち点4、4トライ以上記録すると勝ち点1、7点差以内の敗戦にも勝ち点1、引分が勝ち点2となっている。

トライの価値をそれだけ認めているだけに(事実フランスとアルゼンチンの試合ではアルゼンチンが1トライしただけ)、トライの安売りはいただけない気がするが、集中力が切れた後の大量失点は国内の試合でも良く見かける光景だ。

今大会のグループリーグは5チームで構成され、上位2チームが決勝トーナメントに、3位に入ると次回のニュー時ランドで開催されるワールドカップの出場権が得られる。

日本の入っているBグループは、オーストラリアとウェールズが別格で、フィジーやカナダと3位争いをするというのが大方の良そうだが、フィジーやカナダもランクは日本より上で、フィジーには10回戦って2勝、カナダとは3勝できるかどうかの実力差はありそうである。

そこでカーワン・ヘッドコーチは奇策を用い、チームを2つ編成し、主力はフィジーとカナダとの試合に、残りの部隊をオーストラリア、ウェールズ戦に振り向ける作戦をとっている。これは、試合間隔が3~4日と短いのを考慮してのことである。

カーワンは前回この作戦でイタリアを決勝トーナメントに導いている。注目は12日のフィジー戦であり、どのような試合になるかは見ものである。ただし、過去日本はワールドカップにはすべて出場しているが、ザンビアに勝ったことがあるだけで、通算1勝14敗である。過度な期待を持たず、冷静に試合を見ようと思う。

このところ、世界体操、サッカーの4カ国対抗、オリンピック予選と深夜に放映されるスポーツが多い。特に昨夜などは、12時からラグビー、2時半からサッカーと連続して放映され、ほとんど居眠りながらの観戦とはいえ、夏バテを抱える身には辛いものがある。

控え目にしよう。
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