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今日から水泳のオリンピック代表選考会がはじまる。選考基準は極めて明解で、今大会で上位2人に入り、水連が独自に設定している基準タイムを超えることが条件だ。マラソンや柔道のような“実績”を勘案するのでなく、一発勝負だ。

オリンピックも試合の日時が決まっており、いかにコンディションのピークを当日に合わせるかも、選手・コーチの能力という水連の解釈である。選手団のコーチは、選考会でのタイムをランク分けし、それに応じて配分されるという。すれすれで代表に選ばれた選手のコーチは、本番では観客席で応援するしかないらしい。コーチも必死になるだろう。

この選考会の模様を1週間にわたってNHKが放映する。それも8時からというゴールデン・アワーの人気番組を飛ばしてである。選考基準がはっきりしているから、レースが終わった瞬間に代表選手がわかるため、生中継にもってこいのシチュエーションであり、視聴率も相当稼ぐのではないだろうか。少なくとも、ナイター中継は上回るだろう。

五輪や世界選手権を除くと、ゴールデン・アワーの水泳の中継というのは、私の記憶の範囲では小学生の頃の、日豪対抗水泳選手権以来ではないだろうか。今から50年ほど前のことだ。

アメリカを交えた3カ国水泳大会などというのもあったように思う。水泳中継というのは、あちこち動き回る球技などよりも、カメラワークが単純で、黎明期のテレビコンテンツとしてお手軽だったのだろう。何年か続いたように思う。

山中とローズやコンラッズとの対戦を、わくわくしながら観ていた記憶がある。今回は、オリンピックの代表がその場で決まるのであり、見応えがある番組になると思う。

よく考えてみると、北京の水泳競技は、アメリカの要請で午前中に行われる。アメリカのゴールデンアワーにあてはめるためであるのだが、最終選考会も本番のように前日予選、午前中決勝のタイムテーブルにすればよかったのに、という気もするが、それでは楽しめる人が少ないのだろうな。

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