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桜は都内では今日にも満開が見られそうだというニュースが流れているが、稲毛海岸ではまだまだで、一本の木で10輪程度が咲いているだけである。満開は4月になってからだろう。休眠打破の意味がよく分かった。

 

昨日は久しぶりに楽しいサッカーを見ることができた。前半に、家長の見事なシュート(左利きの選手が右足で綺麗なシュートを決めた)で1点先取してからしばらくは、アルゼンチンの試合を見ているようなワンタッチ・パスの連続で気持ちよく見ることができた。

 

昨日の試合に出場していたメンバーのうち、7人はA代表にも招集されており親善試合にも出場している。前回のアテネオリンピックの出場選手は大久保と阿部を除いてA代表がいなかったのとは対象的である。

 

ドイツW杯で日本は予選リーグで敗退したが、その敗因の一つはチーム構成にあったと私は思っている。2430歳という狭い世代だけで構成されていた(出場国の中でもっとも年齢の幅がなかった)ために、思考スタイルが似通ってしまい、逆境に打ち勝つ意外性が発揮できなかったと思う(オーストラリアとの試合で同点にされた瞬間に選手全員がひざに手を当て負けてしまったかのような表情が見られたのが典型)。

 

日韓W杯のトルシェはその点見事なチーム作りをしたと思う。彼は最初U-19というカテゴリーが代表と比べて2段階も下の世代の強化を図り、ワールド・ユースで準優勝という成果を上げ、さらにその世代が中心となってシドニーオリンピックでベスト8の成績をあげ(Best4になれた試合だったが)、そのままA代表の中心に仕立て上げアジアカップの優勝やW杯の一次リーグ突破という成績を収めている。
試合までの精神面まで含めたコンディショニングの巧みさといいメディアでは批判が多かったが、彼は名監督だったと私は思う。

 

一方でトルシェは、日韓大会のメンバーにベテランの中山や秋田を選んでおり、出場機会はほとんどなかったもののバックアップとして十分に役割を果たさせている。ジーコのやり方とは全く異なる手法である。
現在のA代表のオシムは積極的に若手を代表に召集し、チャンスがあればどんどん登用する姿勢を見せている。トルシェのやり方と通じるものがあり、昨日の試合でも、A代表にも召集された選手の活躍が目立った(特に家長、水野、水本の
3人)。

 

硬直的な代表選考だったジーコとは全く違うやり方だと思う。組織を活性化するための人事の妙はトルシェとオシムの選手選考と育成に見ることができると思う。

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