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昨日のバカ陽気に比べて今朝はぐっと冷え込み、9時で10度をやっと超える気温で、昨日の同じ時間に比べて10度低い。大きな気温変化にも負けず、桜は盛りで今日が満開だ。

水泳の世界選手権が昨日で終わった。シンクロから通算すると2週間にもわたり、ゴールデンアワーをぶち抜いて放映したテレビ局も大変だったと思う。北島選手の金メダルをはじめ、競泳では7個のメダルを獲得し、シンクロでも連日のメダルラッシュとなったが、今ひとつ国内では盛り上がりにかけた大会であったと思う。

今回の大会を通じて感じたのは、一段とレベルが向上したことで、連日のように世界新記録が誕生し、1500Mの松田選手のように日本記録を更新しても決勝に進めないことが起きている。
今年の夏に大阪で陸上の世界選手権が開催されるが、チャンピオンを決める世界選手権やオリンピックでは勝利が優先されるため駆け引きが生じ、おそらく世界記録の更新はないと思われるのとは対照的である。

国内で盛り上がりに欠けたのは、今回競泳でメダルを取った選手はすべてアテネでのメダリストであり、メドレーリレーのメンバーも4人のうち、3人までがアテネの銅メダルのメンバーと変わり映えしないことが原因だと思う。いわば“期待通りの満足”があっただけで、“思いがけない満足”がなかったことである。

水泳がアテネで成功を収めたのは、シドニーオリンピックの時からの選手選考の変更の成果だと見ることができる。選考会の1~2位で、水連の定めた目標タイム(世界選手権の決勝進出レベル)を上回ったものだけを選考するというものである。シドニーの際には、千葉すず選手が1位になったにもかかわらず、基準記録に達しなかったため選考から漏れ、仲裁機関への提訴という事態にまで発展したし、前回のモントリオール世界選手権では、選考会で不覚を取った北島選手が200Mに出場できないということがあった。

水連の毅然とした対応の背景にはアトランタオリンピックででの反省がある。結果を残せなかった選手の中に、「オリンピックは楽しめればいい」という発言があり、自覚を促すために、過去の実績にとらわれず本番で実力を発揮できる選手選考に改めたのである(陸上の選考とは全く異なる)。

今回の世界選手権の選考が、昨年6月の日本選手権で行われ、南半球での大会ということもあって本番までのタイムラグが大きく、伸び盛りの選手が網の篩からこぼれ落ちた可能性がある。折角の厳しい基準も運用を間違えると効果が薄れてしまうと思わされた。

バルセロナの岩崎や、アテネの柴田など、マスコミ的にはノーマークの選手が、突然大ブレークするなどもスポーツ観戦好きのものにとって嬉しいことである。
何事にも、“期待通りの満足”と“思いがけない満足”がバランスよく成立することが大事ではないかと思う。

それにしても、タレントを集めてドンチャン騒ぎをする、民放の中継は何とかならないものだろうか。
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