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昨日は、上越新幹線で浦佐まで出かけた。駅前の案内板には、「田中角栄先生銅像」の文字が見える土地柄である。

浦佐駅は、建設当時には乗降客1日7千人を予定されていたが、現在は1千人を少し超える程度に低迷したままである。今回は“限界集落”で活動するNPO法人を訪問するのが目的である。

限界集落は、高齢化と人口減少が進み、祭りなど地域の行事が維持できなくなった地域の事を指す。雑草や木々が生い茂り、道路は凸凹、廃屋が立ち並ぶ様を想像していた。

しかし、私の予想は見事に覆された。道路はきれいに整備され、3階建ての立派なコミュニティセンターがあり、廃校となった小学校も朽ち果てた木造の建物ではなく、きれいなコンクリートのままである(平成になってから建設され15年に廃校になったそうである)。

おまけに耕作放棄地にはススキが群生し、背景の紅葉と相まって何とも言えない風景となっている。限界集落と言うと暗いイメージが付きまとうが、ここでは明るい農村ならず、“明るい限界集落”という言葉を進呈したくなった。

いくら金をつぎ込んでも、穴のあいたバケツに水を汲むような典型例だと思う。都会から若者のボランティアを集め、耕作放棄地を蘇らせる活動をNPOは展開している。地域の魅力に魅かれて、現在ボランティアは農繁期だけ2~30人が来ているらしい。交通費もかかるので毎週末出かけるのは大変だろうが、月に1度なら可能だと思う。

毎週末だけ10人人口が増えるというのも面白いと思う。定住人口を増やすのではなく、“半定住人口”を増やすという発想はどうだろうか。
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