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昨日は、天気もよかったので、上野公園に出かけた。フェルメール展を見ようとしたが、入場まで50分待ちの表示があったので断念した。トプカピの秘宝を見たときには、もう少し列が短くて1時間並んだ記憶があり、混雑の中で絵をみるのも嫌だった。

同じ東京都美術館で、太陽美術展というのをやっており、こちらは無料ということなので、覗いてみた。主催者の太陽美術協会とは初耳だが、「フランス官邸ル・サロンとの交流」というサブタイトルがあり、画家の協会の国際提携の展覧会のようであった。

400点くらいの出品があり、所狭しと展示されているためにいささか疲れたが、これは中々のものという作品もあり、見応えはあった。もっとも、賞を取っているものが、自分自身で納得できるものは少なく、“美に対する眼力”のギャップを感じさせられた。

広場では、新潟県の中越地域の物産展のテントがでており、「あんこうなべ」(400円)を朝食にし、梅干(200円)と餅(600円)を買い求めた。両方とも帰宅後食べてみると、上手い買い物をしたと思わせるものであった。

その後は、科学博物館を見学した。中学の修学旅行で訪れて以来であり、45年ぶりの訪問になる。当時は旧館(現在は日本館という名称になっている)だけだったのだが、現在は地球館という別館があり、2倍の規模になっている。

入り口の係員に入館者数を質問すると、平日で2千人、休日で3千人ということであった。入場料は一般600円、子供は300円であるから年間3億円がやっとであり、補助がなければ到底維持できない。すぐに、どれだけ儲かるかをチェックしたくなる、職業病だ。

ノーベル賞の大量受賞で来館者が増えるかというと、そうでもないらしい。来館者を観察すると、7割は親子連れ(それも小学校低学年まで)、大学生(カップルが多い)2割弱というところだろうか。私などは、場違いの感じだった。

歩きつかれたので、全部見ることは断念し、ポイントを絞ったのだが、科学博物館が「日本の科学者技術者展シリーズ」として、今回は「数学日本のパイオニアたち」というのをやっていて、これが面白かった。特に西の数学、東の数学という対比で見ているのが私にとって新鮮な感じだった。

人に焦点を当てるという企画の発想も、ノーベル賞50人を目指す国の、旗艦博物館として面白い試みであると感じた。

無料の展覧会と、600円の博物館で1日過ごせたのだから、コストパフォーマンスは高いのだが、歩き疲れてのどが乾き、格別アルコールの通りがよく、9時には寝てしまったのがどうだったか…
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