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今朝6時の気温は3度である。寝る前の昨夜11時で気温が9度あったから、一晩で6度も下がったことになるが、寒さは感じない。天気予報では、今日も一段と暖かくなるようで、春が一歩一歩近づいてきたようだ。

「漢字と日本人」(高島俊男著 文春新書)という本を読んだ。元々は日本における漢字の問題を、日本に関心のある外国人向けに書かれたものに手を加え、改めて日本人向けに、日本語と漢字の問題について書かれた本である。

言葉について興味があったので、出張のおりに買い求め、2週間ほどかけてようやく読み終えることができた。普通新書は2~3日で読んでしまい、それをすぎると途中で放り投げてしまうのが私のよくあるパターンなのだが、途中で間が開きながら何とか読み終えることができた。

言葉の問題を取り上げているが、日本人論にもつながる内容であり、考えさせられることが多い本であった。

例えば、日本人は言語に関して非常に不器用な人種であるということだ。もともとの日本語には、撥音(ん)や促音(っ)がなかったようで、漢語が入ってきたときに、何とか苦労して発音できるようになったそうだ。しかし、むりやり発音できるようになったため、言葉として間延びしているという。

例えばCatは英語では1音節であるが、日本語で発音すると「キャット」と3音節になるという。Springなどは「スプリング」と5音節にもなってしまう。

それで合点がいったのは、英文の電話調査票を翻訳して日本で実施すると、アメリカでは5分で済むものが、日本では10分と倍かかるということである。20年ほど前に、まだ電話料金が随分高かった頃に、見積もり交渉で難渋したのだが、音節が多いせいで間延びしているということを説明できれば、随分交渉ははかどったと思う。

日本語を表現するために、むりやり漢字をあてはめたことにより、様々な問題が生じてきており、それを解消するために「国語改革」の試みが明治以降行われ、第二次大戦での敗戦によって一気に進んだが、そのことによる弊害も論じられている。

奥付を見ると7年前の刊行だが、言葉を商売とする人にとっては、読んでおくべき本である。
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