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アメリカの大統領選挙は11月だが、間もなく期日前投票が始まるために実質的にはもう最終盤に入っているらしく、選挙戦は一段とヒートアップしている。

しかし、昨日のBSの番組で流されたアメリカのニュースを見ていると、選挙戦の中身は相手を攻撃するネガティブ・キャンペーンに終始するばかりで、政策論争がほとんど見られない。アメリカ国民もうんざりしているのではなかろうか、投票率がどれほどのものになるのか注目だ。

日本では、近いうちの総選挙に向けて今月は党首選びの季節に入り、報道はその記事ばかりで、問責の事はすっかり忘れ去られてしまったようだ。国会のサボタージュのお陰で、重要案件は先送りにされてしまっている。

赤字国債発行法案は、最後の手段として政党交付金の申請手続きを見送る処置を昨日決定した。兵糧攻めによる脅しがどれだけ効果があるのか注目だ。

もう一つの懸案事項は、今月新設される予定の「原子力規制委員会」の委員長人事だ。大事故を受けて、体制を一新することを決めたまでは良いのだが、肝心のメンバーを決められないというのは、「決められない政治」の極めつけのようだ。

委員長に予定している人物が、原子力委員会の委員長代理を務めた人物で、「原子力ムラ」の出身ということで与党内に反対意見がくすぶっているためだ。採決をすると造反者が出る恐れがあるため、先送りをしているらしい。おかしな話だ。

権限の大きな組織を作るならば、トップは原子力に精通している人物がふさわしいと思う。専門家としての力量が認められた人たちは、これまでにも原子力行政の中に籍を置いた事があるのは当然だ。素人にトップを任せる方が危険だと思うのだが。

今朝の日経の一面記事で、「サイバー部隊創設」という見出しの記事が掲載されている。防衛省がサイバー攻撃に対処するため、来年度末までに「サイバー空間防衛隊」(仮称)を100人体制で発足させるというものだ。

私が驚いたのは、こんな部隊はとっくの昔に創設されていたと思っていたからだ。何をいまさらという感じだが、これも“素人”がトップに長らく就いていたからだと思うのだが。
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