忍者ブログ
[76] [75] [74] [73] [72] [71] [70] [69] [68] [67] [66]
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

昨日、一昨日と快晴が続いたが、今朝はどんよりとした空である。どうやら天気も中休みのようだ。仕事に励めというメッセージだろう。

タクシー料金が上がりそうである。先月の27日に、大分と長野で認可されたのを皮切りに、東京でも武蔵野・三鷹エリアが間もなく値上げとなる。10年ぶりの運賃改正で、運転手の待遇改善が理由となっている。
タクシー運転手の労働時間は、全産業平均よりも10%長いにもかかわらず、賃金は平均よりも45%低く、運転手の確保に困難をきたしているかららしい。

何か割り切れないものを感じる。タクシー業界は公共交通機関の一翼を担うものとして、免許や運賃の認可など規制がかけられていた。これが、構造改革路線の流れの中で、2002年に「道路運送法」の改正により、規制緩和が実施され、新規参入や増車が自由に行えるようになった。

競争を促進し、サービスの向上や価格の低下を目指すというのが、規制緩和のお題目であった。効果は早速表れて、それまで25万台で安定的に推移してきた車両台数は27万台と1割増加した。

しかし利用客数は今から40年近く前の1972年の42億人がピークで、現在は22億人とピークからは半減の状態で、年々利用客は減り続けている。このような中での増車(供給過剰)であるため、ただでさえ少なくなっている1台あたりの売上(=運転手の賃金)の減少は当然である。

需要と供給のバランスをとる市場調整機能に委ねるならば、適正な稼働率を得られるようなレベルまで供給を絞り込むという流れになるはずであるが、供給過剰には手をつけず、価格転嫁に解を求めるのは納得できないものがある。規制緩和の結果が値上げというのはおかしいのではないか。
どうもこの値上げには胡散臭い狙いがあるような気がする。

一つは、政府の規制改革推進会議の座長を務めた人物が、リース業界のトップであることだ。車両の多くはリースにより賄っており、規制緩和によって最初に利益を得たのは誰かというのは明らかである。もう一つは、昔から景気が悪くなるとタクシーの運転手になる人が増えるといわれている。いわば、「セーフティ・ネット」としての機能である。どうもこの二つの要因が裏で糸を引いて、このような市場のメカニズムに反する不自然な値上げにつながっているのではないかと思う。

供給過剰に手をつけず、値上げだけをするならば、客離れは一層進み値上げの効果は吸収されてしまうのではないだろうか。
タクシー業界の競争が最も凄まじい、大阪や仙台では今のところ運賃改定の動きはないようである。

PR

コメント


コメントフォーム
お名前
タイトル
文字色
メールアドレス
URL
コメント
パスワード
  Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字


トラックバック
この記事にトラックバックする:


忍者ブログ [PR]
カレンダー
10 2024/11 12
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
フリーエリア
最新コメント
[11/14 NONAME]
[06/09 元沖縄通♪]
[04/28 元沖縄通♪]
[03/22 ドン・カルチョ]
[03/21 佐野]
最新トラックバック
プロフィール
HN:
No Name Ninja
性別:
非公開
バーコード
ブログ内検索
アクセス解析
アクセス解析