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今朝は雨模様で肌寒い。菜種梅雨という言葉があるが、これは本来3月下旬から4月上旬の頃の事象だが、今年は遅れているらしい。このぐずついた天気も今日までで、明日からは新緑の季節を満喫できるようだ。

昨日、小学6年生と中学3年生を対象に、全国一斉学力調査が実施された。朝刊には問題と回答が記載されていたので、自分でも取り組んでみた。
出題の傾向としては、社会常識と“判断”を問う問題が多く、中々よい問題だと思う。

特に国語の問題は秀逸で、社会科などの様々な知識を動員して自分の考えを求めるものが多く、総合的な能力を問われている。国語と数学の2教科だけで、総合的な学力は測れないという意見もあるようだが、私はこの内容のテストならば十分総合的な力を見ることができると思う。(国語だけでもよいくらいだ)
学校教育に求められているものを、試験で示されているとするならば、今回の試験は授業の進め方に大きな影響を与え、又そうなることを期待している。

今回の学力調査に、77億円もの費用が投入されている。受験者一人当たりでは3000円を少し超える金額になる。サンプル校の実施ではなく、全数調査にしたのも意図を明確に伝える意味があり、大きなお金をかける価値があると思う。
採点は、小学校ではベネッセ、中学校ではNTTデータに委託されるとのことである。正解のない記述式の問題が多くあり、“赤ペン先生”の実績でベネッセが選ばれるのは分かるが、どうしてNTTデータなのかはよく分からない。

結果について、学校ごとや行政単位の公表について反対意見が多く出されている。競争を煽り立てるというのがその論拠らしい。しかし、自らのポジショニングを明らかにし、父兄と学校が協力して学力向上に取り組むことが重要なので、公表は必要だと思う。

東京都が数年前に、都内の全中学校を対象として学力調査を実施し、結果を公表している。小金井市が5強か合計409点でトップになり、武蔵村山市が344点で最下位であった。非常に大きな差であり、偏差値にすると小金井市は73、武蔵村山市は30である。

親の意識の差が学力差につながっているのではないかという仮説を立て、意識を示すものとして直近の衆議院選挙の投票率との関係で分析してみたことがある。投票率がそれほど高くないのに学力の優れている区が4つあり、これらを除くと相関係数は0.7近くになり、親の意識の高さと子供の学力には密接な関係があることが証明されている。

ちなみに4つの区とは、世田谷、目黒、杉並、渋谷の4区であり、いずれも所得レベルが高い地域で、親の意識と所得の2つが子供の学力に影響を与えるものであるといえる。

学校単位で見るとさらに格差は大きくなる。東京との学力調査の結果を受けて、頭に来たのかどうかは分からないが、ワースト3になった足立区は区内の全中学校の結果を公表している。これをみると区内のトップの中学校は小金井市の平均を上回っているところもあったが、最下位は300点を切るレベルになっており、学校間格差の大きさに愕然とした。

子供の学力向上は、学校側の努力だけではなしえない。親や地域が学校と連携して初めて達成できるものであり、「ご近所の底力」を発揮するためにも、ぜひ結果を公表していただきたいと思うのだがどうだろうか。
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