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昨日のニュースで見過ごせないものが二つあった。一つは日教組の教研集会が、ホテル側の施設の使用拒否で、全体集会ができなかったことだ。

日教組は昨年の3月に申し込みをし、5月に契約、7月に半金を支払ったのに、ホテル側から11月に解約を申し入れられたことについて、東京地裁に申し立てをし、会場使用が認められ、ホテルが東京高裁に抗告して棄却されたにもかかわらず、ホテルが会場の提供を拒んだためだ。

日経の朝刊によると、グランドプリンスホテル高輪の言い分は、「他の客や周辺への騒音を考えると会場を貸すことはできない」としている。「騒音」とは右翼団体の街宣活動の事を指すのであろう。

そうだとしたら、これは右翼の街宣活動の有効性にお墨付きを与えたようなものであり、総会屋に便宜を図るのと同程度、あるいはそれ以上の反社会的行動ではないだろうか。

裁判所の決定に対して無視したことはとやかく言うつもりはないのだが、右翼の脅しに屈した行動は糾弾されてしかるべきだ。コンプライアンスというのは、こういうことも含むべきではないだろうか。

話が長くなるが、もう一つ見過ごせないのがNHKのニュースであった。NHKが行った企業調査で「景気の先行きに警戒感」というテロップでの報道だ。

「ことし後半の景気の見通しについては、
「拡大する」と答えた企業は42%にとどまり、その一方で「横ばい」が47%、「後退する」が10%となり、「横ばい」もしくは「後退」が全体の60%近くに達し、
景気の先行きに警戒感を持つ企業が増えていることがわかりました。」というものである。

明らかに、拡大が後退するを大きく上回っているにもかかわらず、横這いを後退の援軍のようにくっつけて、「警戒感」という見出し(=分析)にしているのである。「後退するという見方は10%にすぎず、緩やかな成長基調は続く」という見方もできる。

調査は昨年末に行われ、年明け以来の株価の低落など、経済の変調を加味してのコメントなのだろうが、あまりにも恣意的な数字の解釈だと思う。小さな問題だがこれも私にとっては看過できないことの一つである。
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