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明け方から猛烈な風が吹いており、風の音で眼が覚めたくらいだ。当然のように京葉線は全線でストップしている。天気予報は見事に言い当てた。幸い今日は外出の予定はなく、自宅で仕事ができる。

昨日と一昨日のNHKスペシャルは、「沸騰都市」というタイトルで、ドバイとロンドンが取り上げられていた。ドバイは90年代から都市建設がはじまり、21世紀に入って一挙に花が開き、資源も産業もないところに「都市としての魅力」だけで、成長している。世界の富裕層が集まる社交の場の感じもする。

ロンドンはサッチャー以来の金融改革で、世界の資金が集まり、9.11テロでアメリカの規制が厳しくなったために、取引規模がニューヨークを上回り、19世紀以来の「世界の首都」の座を奪い返しつつある。ロンドンの場合、ロシアとインドを主に新興国の資産が流入していることが大きいようである。

二つの都市に共通しているのは、建設ラッシュと金融機能に力を入れている点である。さらに、ロンドンのヒースロー空港は、世界一の利用者を誇り、ドバイもベスト10に名を連ねている。人を惹き付ける魅力がそれだけあるということなのだろう。

一方で、両者には「バブルの臭い」がほのかに感じられる。プレミアリーグのチェルシー(ロシア人がオーナー)のサポーターが、最低のチケットでも1万円するために、スタジアムに行けずパブで応援する姿が映し出されていた。地下鉄の料金が1000円する都市であり(ポンド高の影響もある)、危うさを感じる。

ドバイも不動産ブームであり、転売で利益を出す人たちが紹介されていたのだが、これもまさしくバブルである。どこかではじけるような気がしてならない。

ヨーロッパのクラブNo.1を決めるチャンピオンズリーグは、明日モスクワで開かれるが、イギリスのクラブ同士の対決である。90年代は、イタリアのセリエAが優性であったが、21世紀に入ってイングランドのプレミアリーグが圧倒的に優位に立っている。

イタリアはサミット参加国の中で、21世紀に入っての経済成長では、日本とビリを争う国である。金融政策の立ち遅れがその理由の一つである。しかし、一方では歴史があり、独自の文化で「スローライフ」を楽しむ人が多い国でもある。

国際化の波に乗り成長を目指すのもいいのだが、スローライフを楽しむ(個人だけでなく、企業にもあると思う)というのも選択としてあると思う。沸騰したお茶では火傷をするが、ほどほどの暖かさのお茶は上手いものだ。

NHKスペシャルの次回は、バングラディッシュのダッカが紹介されるそうで、楽しみだ。


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