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昨日の夜のNHKスペシャルは、福島の原発のメルトダウンに至った過程を、津波だけでなく地震による配管の破損について触れており、例によってアルコールが入った状態での視聴であり、細部はあやふやな面もあるが大きな問題提起をしていたように思う。

圧力を逃すためのバルブの開閉は空気を送り込み、その圧力によってバブルが開かれて圧力を引き下げる仕組みになっているらしい。そのバブル操作ができなかったのだから、配管の亀裂が起こっていたと考えるのが、有力な推論の一つだと思う。推論にならざるを得ないのは、原子炉の中に入ることができず、検証不能だからである。

電源喪失が事故を引き起こした第一の理由だろうが、緊急避難的処置のバルブが開かなかったことが水素爆発につながり、放射能を拡散するということになったのではないだろうか。津波の被害だけでなく、地震の被害もあったとする国会事故調の指摘は正しいとと思う。

番組では、原子力発電所の耐震基準が、部位によって異なる点を指摘していた。ここからはうろ覚えなのだが、原子炉本体とバルブを開閉する配管の耐震基準が2段階くらい違っていたように思う。おかしな話だ。

本丸を堅固なものにしていても、外堀と内堀を埋められてあっけなく落城した大阪城のようなものだ。ここで疑問になるのは、昨年鳴り物入りで実施されたストレステストの結果である。大飯原発はストレステストを二次にわたって合格したそうだが、本丸だけでなく外堀もしっかりチェックしたのだろうか。金曜日に官邸周辺に集まっている人でなくても、気になるところだ。

人災というのは、緊急時の“菅直人リスク”だけでなく、物事の全体を俯瞰的に眺め、おかしな点を顕微鏡的に調べるということをせずに、結論ありきでそのための証拠(言いかえると論理の説明に都合のよいものだけ)集めをするというのも人災ではないだろうか。

原発再稼働を考える上で、昨夜のNHKスペシャルは優れた内容だったと思う。発表されたものにだけ頼らず、取材を積み重ねての問題提起であり、久しぶりにジャーナリストの気概を見た気がした。

国会事故調の報告書は、英文レポートに合わせて日本語版を書きなおすことになったらしい。間もなく、政府事故調の報告書が公表される。どのような態度・中身であるのか注目されるところだ。


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