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今朝の日経のスポーツ面には、住友商事がJリーグ札幌のスポンサーになったことが報じられている。普通スポンサー契約は、シーズン開幕前に行われるもので、シーズン終盤のこの時期になるのは極めて異例とのことである。

この夏に、ベトナムのスター選手レ・コン・ビンを獲得したためで、東南アジアの放送市場に参入している住商が、ベトナムでの市場開拓を狙っての事だとしている。動員力に陰りが見え始めたJリーグの打ち出した戦略が、功を奏し始めたのではないかと見ている。

世界で最もポピュラーなスポーツはサッカーであり、東南アジアでも同様である。この間訪れたフィリピンではバスケットボールが人気スポーツであったが、これは例外で、去年訪れたタイでもサッカーの人気が高く、昨年問題になったヨーロッパサッカーの八百長事件の、犯人はタイの賭博グループであったほどである(タイ人は単に博打好きだけかもしれないが)。

宿泊したホテルのバーでも、大画面でサッカーの試合が放映されており、サッカー人気の高さがうかがえた。私が子どもの頃、マレーシアでムルデカ杯というサッカー大会が毎年開催されており、日本は準優勝がやっとで東南アジアの国にも中々勝てなかった時代があり、東南アジアのチームに優位に立ったのは、Jリーグが発足して以来のこの20年の事であると思う。

何年か前から、Jリーグは“アジア戦略”を打ち出しており、リーグ間の業務提携だけでなく、クラブ同士の業務提携も盛んに行われ、6つのJリーグのクラブが東南アジアのクラブと契約を結んでいる。

私が注目するのは、札幌の社長の「レ・コン・ビンを取ったことで、国内向けの広告媒体であったクラブが、9000万人ものベトナムの人たちにもアプローチできるようになった。」というコメントである。Jリーグは地域に根差したチーム運営をコンセプトにしているから、国内向けと言うよりも“道内向け”でしかなかったものに、9000万人のベトナムがプラスされたわけで20倍の市場の可能性があるのだと思う。

今このブログを書きながら、ワールドシリーズを見ている。日本人選手の活躍があるから、メジャーリーグの試合を見る楽しみが倍増するのであり、ヨーロッパサッカーの試合もそうだ。ベトナムの人にしてみると、レ・コン・ビンの試合をテレビで見るのは、我々がイチローやダルビッシュのプレーを見るのと同じ感覚なのだろう。

サッカーの本場は、ヨーロッパであるが、そこへのステップアップするためのリーグとして、東南アジアのプレィヤーにはちょうど良いのかもしれない。

日経新聞のスポーツ面に「サッカーの熱源」というコラムが週1回掲載されている。そこでよく登場するのが、日本人指導者の東南アジアでの活躍ぶりである。業務提携ということもあるのだろうが、指導者を送り込み底上げを図るとともに、金の卵を発掘するという地道な活動の成果が住商のスポンサー契約という果実に結びついたのだろう。

東南アジアはインドネシアは2億人を超え、タイ・ベトナム・フィリピンが1億人前後おり、これだけでも5億の市場であり、日本の国内市場の4倍ある。これらの国々と連携を深め、“第二の国内市場化”すれば、Jリーグのステータスは一挙に上がるだろう。

選手の活躍を通じてなじみが出れば親近感が深まり、観光産業にも大きな影響を与えるものと思う。安倍政権の成長戦略も、Jリーグにならったらどうだろうか。
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