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昨日から東京湾アクアラインの料金が普通車で880円と、これまでの2500円から大幅に引き下げられた。休日1000円の割引サービスよりさらに引き下げられた。房総半島の活性化を公約に掲げた森田知事の陳情が認められたことになる。

差額については、国と千葉県が折半して補填するということで、2年間の試行期間を置き、周辺道路の渋滞状況などを勘案して継続するかどうかを判断するとしている。

開業当初は4500円の料金で、余りの高さに通行量が想定を大きく下回り赤字路線の典型のような道路であった。コスト積み上げ方式と、競合するフェリーの料金を勘案した価格設定で、消費者の値ごろ感とかけ離れた、役所の事業に良く見られる失敗例であったと思う。

今回の措置にもETCを取り付けている自動車という条件が付いており、ETCの普及のためなら何でもやるという国交省の思惑が垣間見える。民主党に政権が移ると、高速道路は無料化されるそうであり、あわてて付けたETCは無用の長物になるかもしれない(首都高など都市内の高速道路は有料化は続きそうなのだが)。

もう一つ道路の話題を。ようやく建設が始まりそうな、東京外環状道路の大泉~東名間の作業が遅れているという。建設・管理に3社が名乗りを上げているためだ。当初は、道路公団の分割でできた東日本高速と中日本高速の2社だけで、大泉~中央JCT、中央JCT~東名に二分割することを考えていたようだ。

ところが、首都高も参入してきたため、三分割も難しく調整が続いているようだ。首都高が名乗りを上げた背景には、来年3月に中央環状線が開通すると新規路線の開発はほとんどなくなってしまい、大量の技術者の仕事がなくなってしまうのである。環境変化により、多くの企業が抱える雇用のミスマッチが、首都高でも生じているのである。

技術者を抱え続けるためには、新たな道路建設が必要という発想で、急遽名乗りを上げたらしい。仕事のために仕事を作るということなのだ。雇用の確保は現状を踏襲しながらというのは無理があると思う。首都高は社内で生じている雇用のミスマッチは、自助努力で行うべきではないだろうか。
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