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昨日の日経新聞に、宝くじの売上が3年連続での減少という記事が小さく載っていた。昨年度の売上が1兆419億円と、前年比0.3%の減で、購買層の高齢化が押し下げ要因となっていると記事では報じている。

記事の通りだとすると、宝くじの売上のピークは2006年だったことになり、90年代に多くの市場がピークを迎えている中で、稀有なケースだと思う。早速データを調べてみた。

宝くじの売上は90年代はほぼ8千億円の市場であったが、99年に92百億円と大きく伸び、LOTOが00年に発売されると01年には1兆円を突破して1兆7百億円になると、その後は毎年コンスタントに1兆円を少し超える売上で推移している。

3年連続の売上減少ということだが、ピーク時から5%程度しか減っておらず、他の産業では大きな落ち込みをしているのに比べると、大健闘と言ってよいと思う。宝くじは環境の変化に左右されない稀有な市場ではないだろうか。

固定フアンに支えられていることが、売上がほとんど変化しないことの要因だろう。私の想像だが、宝くじは60代以上の高齢者が需要の中心だと思う。高齢者の小遣いでコツコツ買われたのが1兆円にも積みあがり、90年代の終わりから売上が1ランク上がったのは、高齢化の進展と一致する(老齢化比率が100を超えたのは95年である)。

3年連続の減少は、日本の総人口が減り始めたことの影響なのだろう。高齢者マーケットは無視できない。右肩下がりの市場にあって、宝くじの市場は大いに参考になるのではないだろうか。

今日はこれから、塩釜まで出かける。松島が近いので見物してきたいところだが、6時半から“志”についてのセミナーを聴きに行く予定があり、残念ながらとんぼ返りにならざるを得ない。明日はセミナーの感想がこのブログのテーマになる。

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