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消費者心理の動向を探る消費者態度指数が発表され、4月は“過去”最大の悪化と報じられている。“過去”とはどれだけ遡ったものかとみると、比較可能な04年以降最大の落ち込みとのことである。

04年以降で、消費者心理が好転するような景気浮揚感があったためしがなく、ずっと不況のままである。そんな中での“過去”最大なのだから、今回の震災が消費者心理に与えたダメージは大きいのだろう。

神戸の震災の時と比較したいところだが、その時との調査項目が異なるためできないとのことである。

どうやら消費者態度指数は04年に改定されたようだが、以前にもこのブログで述べたように、現行の方式はDIとして見るには不適切で、改悪をしたように思えてならない。

方式を変えるということは、過去との時系列比較を断念することになるため、よほどのことが無い限り慎重に考えなければならず、ましてや改悪ならばなおさらだ。

復興税や消費税の反対論者の言い分は、「景気の悪い時の増税などもってのほかだ」というものなのだが、この20年間に消費者心理が高揚するような好景気があったのだろうか。

これを示す指標の一つが消費者態度指数であるのだが、方式の変更によって比較のしようがなくなっているのである。

レベルの低い調査でも、継続することで価値が上がるのである。家計調査などは時代とともに新しい商品やサービスが登場するため、項目の改定は仕方がないが、暮らし向きが良くなると思うかどうかという消費者心理は不変のはずである。

より精緻なものとして改定したのだろうが、時系列の資産を失ってまでのメリットがあったとは思えない。死んだ子の歳を数えても仕方がないが、景気指標が04年以降しか比較できないとは、馬鹿な事をしたものだ。
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