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散発は、2~3カ月に一度のペースで行くようにしている。もみあげのふくらみが気になりだした時がタイミングになっている。“いらち”の私にとって、QBカットで10分で終えることが魅力なのだが、顔をそってもらえないのが不満で、利用することはない。

最近利用しているのは、2000円の散髪屋である。通常料金の半額であり、丁寧さには欠けるが、洗髪や顔そりなど一通りのことをやってくれるので、この店を利用することにしている。

この店では、60歳以上は1700円と料金表に記されている。初めて利用した時に、先客には黙って300円の釣りを渡していた。それを見て私にも釣りがくるのかと思ったが、何事もなく「ありがとうございました」という返事が返ってきただけだった。明らかに年齢がわかる以外は自己申告しなければならないのだろう。

それ以来、あえて5千円札か1万円札を黙って渡し、つり銭をもらうようにしている。300円のおつりが出た時が、私の外見が明らかに年寄りの範疇に入ったということを認識させる時だからだ。先月まではまだ300円のバックはない。

昨日の夕方、外出から帰宅する時に、冷蔵庫にビールを入れ忘れたことを想い出し、セブンイレブンに立ち寄り、ビールを一本買い求めた。セブンイレブンのピーナツと「いかり豆」が好物でよく利用しているのだが、ビールを買うことはなかった。

昨日も、ビールといかり豆を持ってレジに行ったところ、レジ係がバーコードをビールにあてながら、モニターにタッチするように言われた。モニターを見ると、「あなたは20歳以上ですか」という文言の下に、「はい」という表示があった。金額欄にはいかり豆の分だけで、ビールの分は加算されていなかった。これにタッチすると、ビールの金額が加わり支払いできるようになったのである。

未成年者にビールやタバコを売らないために、レジのシステムを改良したようである。システムとしておかしいのは、このシステムは「自己申告」が前提となっているからである。

本来は外見上“ボーダーライン”にあると思われる人物に、レジ係の判断で年齢確認を行うべきものなのに、この判断をカットし、年齢確認の責任を客に委ねるシステムになっている。

マニュアル化を進めるというのは、判断を極力なくすということになるのだろう。その結果が、客に画面タッチさせる仕組みになってしまったのだと思う。危険な兆候ではなかろうか。

難しい判断ならともかく、年齢確認という簡単な判断は従業員に任せるべきだと思う。簡単な判断も取り上げるというのは、従業員に考えなくてもよいというメッセージを送っているようなものであり、気配りがおろそかになる従業員を育てる事になりかねないと思うからだ。

それにこの年齢になって、「あなたは20歳以上ですか」という問いかけ自体が不愉快なもので、散髪屋の年齢の自己申告とは違うのだ。
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