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2016年のオリンピックで野球とソフトボールの復活はならなかった。替わって候補になったのが、ゴルフと7人制ラグビーの二種目である。世界の最高峰が鎬を削るというIOCの理念に対して、メジャーが距離を置いていることや、ドーピング規制が緩やかなことなどが野球がノミネートされなかった理由である。

国際的な裾野の広さを考えると、ラグビーがオリンピック種目になっていないことの方が不思議なくらいで、事実オリンピック草創期には正式種目になっていた。

それがオリンピック種目から除外されたのは、日程上の制約からである。ラグビーはコンタクトの厳しいスポーツで体力の消耗が激しいため、間隔を十分取る必要があり、現在行われているW杯は1ヵ月半ものロングランとなっており、16日間というオリンピックの日程ではこなしきれないからである。

そこで替わりにノミネートされたのが、7人制ラグビーである。しかし、7人制と本来の15人制ラグビーとは全く違うスポーツだと思う。ビーチサッカーやビーチバレーのような存在ではないだろうか。

20年前に、横浜の外人クラブで行われた日本チャンピオンを決める大会を観に行ったことがある。土日の2日間の日程で行われ、30チーム以上が参加して行われたと気臆している。

試合は7分ハーフで、ハーフタイムが1分であるから15分で試合が終わり、次から次に試合が進行する感じである。2日間で大会が終了するはずである。

スピーディであるから緊迫感があるかと思うのだが、観衆はビール片手に和気あいあいで、15人制ラグビーとは全く違う雰囲気であった。

試合が行われたのが4月の上旬で、外人クラブのグランドのまわりの桜も満開で、お花見気分も手伝ったのかもしれないし、正式な日本選手権ではないため、エキジビション的な雰囲気があったのも影響していたと思う。

国際大会では、香港セブンスが有名だが、観客の雰囲気は和やかであるらしい。

決定的な問題は、興趣を盛り上げるのに必要な“間”がないことである。オリンピックでは7分ハーフか10分ハーフで行われるのだが、どちらを採用したにしても、「観るスポーツ」としては間が抜けた試合になると思う。

グランドの広さは、15人制と同じサイズであり、選手の密度が薄いことも間が抜けて感じる一因だと思う。

オリンピックで採用されても、和やかな雰囲気は変わらないのだろうか。
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