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昨日第2四半期のGDPが発表された。「GDP実質3.7%成長」という見出しが、日経に掲載されている。

第2四半期は前期に比べて0.9%の成長となり、これを年率換算すると3.7%の成長率となるというものだ。「いざなぎ越え」という2000年代に入ってからの長期経済成長(?)時代でも2%前後であったから、これはかなりの高い成長と言ってよい。

にもかかわらず、昨日の株価は300円を超える大幅な下落である。このところの株の上昇局面において景気回復は織り込み済みで、発表があったからといってそれが引き金で株価が上がるというわけではないという見方もできる。

それ以上に、「成長の中身」についての失望感もあったのではないだろうか。そもそも成長率は、前期比である。第1四半期は最悪の状況であり、増えて当然で、補正予算を3度も注入して下げ止まらない方がおかしい。

昨年の第2四半期(既にマイナス成長だった)に比べると、まだ7%ほど低い水準であり、景気回復にはほど遠い水準である。

懸念されるのは、3.7%の成長が個人消費、公共投資、輸出の3つに支えられていることだ。個人消費はエコカー減税など期限付き経済対策効果であり、公共投資も同様で息切れが必至だ。さらに、輸出頼みは「いざなぎ越え」の徹を繰り返すことになる。

民間設備投資は最悪であったはずの第1四半期からさらに4.3%のマイナスである。個人消費は、食わなきゃ生きていけないのだからそう大きな変動はない(実際には縮こまるのだが)。しかし、民間設備投資は「やる気」を示す指標であると思う。

特に、少子高齢化の時代で成長を続けるには「生産性の向上」が不可欠であり、その源泉となる設備投資は重要である。民間設備投資が上向いた時に、景気回復と宣言できるのではないだろうか。
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