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今朝6時の気温は10度あり、アメダスの画面では房総半島の先っぽでは18度もある。昨日は夏日の所もあり、今日も同じようになりそうだと思えば、北海道では吹雪とのことで半袖姿で雪のニュースを眺めるというのはめったにない経験だ。

花粉症の症状が一層進み、眼をこすりすぎて少し痛みを感じるほどだ。外出を控えていたのだが、室温が上がりすぎて窓を開けてしまったのがいけなかったようだ。昨日の季節外れの暖かさで花粉の飛散量が急増し、“悲惨”なことになってしまった。

この花粉に混じって、厄介者のPM2.5も襲いかかってくる心配もある。私がこのPM2.5という言葉を知ったのは9年前の事だ。国際的な環境問題を扱う研究機関の仕事をすることになり、研究テーマについてガイダンスを受け、その中で「中国におけるPM2.5問題」というテーマがあげられていたからだ。

うろ覚えなのだがその研究所では研究計画を作るために、2020年までの15年という長期スパンで予想される様々な環境問題をチャート化していた。PM2.5だけでなく10個くらいのテーマがあげられ、それへの対応策や派生する研究テーマをどの時点から行うかの長期的な計画を立てていたのである。

その中で2015年くらいには中国でPM2.5について大きな問題が生じるということで、05年当時にすでにそれへの対応として中国への啓発活動の計画が列挙されていたように思う。今になって思えば、中国という地域とその時期について明示していたことは、炯眼と言えるのではないだろうか。チャートにはPM2.5だけでなく色々な分野での計画が示されていたが、PM2.5の事だけだ記憶に残っているのは、なじみのない言葉であり担当者に説明を求めたため、よく覚えているのである。

その時に感じたことは、研究機関(シンクタンクといってもよいかもしれないが)というのは、単に研究成果をあげるのだけではなく、研究成果から「政策提言」として世の中に発信していくことが重要であるということだった。それ以降、いくつかの研究機関の仕事をしたことがあるが、私の研究機関のチェックポイントの一つは政策提言機能ということになった。

今年になって中国の大気汚染と、その主犯であるPM2.5が大きく報じられるようになって、8年前の事を想い出した。研究計画のチャートに示された問題が、ほぼ予想通りになったのである。研究機関というのは政策提言が重要だが、そのベースには「次はこうなる」という確かな予測があり、将来の事を考える機関であるということを改めて思い知らされることになったのだが、研究所という名前を会社につけたのに何も「次はこうなる」という事を語っていない我が身を振り返って少し暗くなってしまった。




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