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昨夜は、BSで「八重の桜」を観てからじっくりWBCに臨むつもりだったのだが、うっかりして6時からの放送を見逃してしまい、WBCは7時から8時までの限定観戦になってしまった(9時からはNHKスペシャルが見逃せないからだ)。

日本が先攻ということも功を奏し、1時間限定でも勝利を確信することができた。オランダの投手が甘かったこと、東京ドームという恵まれた環境もあり、3本のホームランでドカンドカンと6点になってしまった。福岡ドームなら松田だけがスタンドインで、鳥谷と内川の当たりはフェンス直撃だったと思う(外野手のファインプレーが見られたかもしれない)。東京ドームマジックということか。

その後の3発については観ていないので、東京ドームマジックが起こったかどうかは分からないが、投手の甘さも見逃せない。先発投手や二番手に登場した投手を見る限り、打ち頃のスピードでしかも甘いコースに入ってくるわけだから、王建民に苦しめられたバッター達が見逃すはずはなく、花火の6連発になったということだ。

これでサンフランシスコでの最終ラウンドに進出が決まったのだが、日本選手のホームランは見納めになりそうだ。専守防衛に徹し、スモールベースボールでコツコツ攻めるいつものヒヤヒヤドキドキのWBCが楽しめそうだ。

その決勝ラウンドで対戦する相手だが、アメリカがカナダに逆転勝ちして何とか2次リーグに進出を決めたが、ドミニカ、プエルトリコというメジャー選手の“補給基地”のような2カ国が相手であり、簡単ではないように思われる。本家のアメリカが2次ラウンド敗退というのも十分考えられる(むしろその可能性の方がつよいのかもしれない)。

昨日、メキシコとカナダの試合で乱闘が起こり、7人が退場させられたという見出しの記事があった。既に敗退が決まっていたメキシコと敗退濃厚なカナダとの試合で、乱闘という“真剣勝負”が行われたのか訝しく思っていたのだが、今朝の日経の記事でその理由が判明した。

9-3と大きくリードしたカナダが、9回に先頭打者がバントヒットしたことがきっかけである。台湾での1次リーグでもそうであったように、4チームのリーグ戦では3チームが2勝1敗で並ぶということが考えられる。その場合は、得点率や失点率などで決めるというルールになっている(何を優先して決めていくのか詳細は知らないのだが)ので、少しでも得点を稼いで望みをつなげたいということで大差ゲームでのセーフティバントということになったのだろう。

しかしこれは、メジャーでの“暗黙の了解”に対する掟破りとメキシコ選手に映ったようで、掟破りに対する慣例に従って次のバッターに対する死球、さらに慣例通りの乱闘ということになったようだ。セーフティバントが安全ではなかったのは皮肉なことなのだが、もう一つ皮肉だったのは大差をつけた相手に恥を与えないという“武士の情け”のような暗黙の了解の存在だ。

日本の野球では、大差をつけた試合でも容赦なく送りバントをして追加点を狙うという、武士の情けのかけらも見られないシーンをよく見かける。WBCでも掟は存在するようなのだが、侍ジャパンは決勝ラウンドでこのようになった時に送りバントをするのだろうか(大差のリードの場面は考えられないのだが)。


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