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インフルエンザの流行は、スポーツ界に大きな影響を与えそうだ。菅平はラグビー合宿のメッカであるが、取りやめる大学が続出している。人的コンタクトの多いラグビーでは、流行りだすと止めようがなく、感染拡大を防ぐにはやむを得ない措置である。

プロ野球では日本ハムが新たに6人の感染の疑いのある選手が見つかり、試合にならない恐れも出ている。二軍選手との登録交替も考えられるが、現在のルールでは一端登録抹消すると、再度登録するまで10日間が必要になる。

軽症が多いとされる新型インフルエンザの特徴から、登録変更にためらっている節がある。そんな中でもフレッシュな血を入れるために、何人かの登録変更を行い、メディアが注目する中田もその一人である。

一度交流戦の時に一軍昇格を果たし、ヒットも打っていたが、主力選手の回復によって二軍に戻っていた。レギュラーとして出場させるには守備がお粗末すぎるというのが、梨田監督の判断である。

中田は二軍のイースタン・リーグで既に26本のホームランを打っており、リーグ記録に後1本と迫っている。試合数の少ない中での26本は驚異的な数字である。このまま二軍に居れば新記録は時間の問題だったが、このまま一軍に定着すれば記録更新はおじゃんになる。

たとえ二軍とはいえ記録更新は凄いことだが、よく考えてみると二軍で活躍した選手は一軍に昇格するはずで、昇格のチャンスがないというのはそれだけ欠陥も大きいということだろう。

ここで思い出されるのが、イチローのデビュー時である。イチローがオリックスに入団しての2年間は、土井監督にあまり評価されず出場機会に恵まれなかった。それが入団3年目に交替した仰木監督に見出され、いきなりシーズン200安打の大活躍をした。

土井監督のままだったら、今日のイチローは居なかったかもしれない。イチローの場合は監督交替で救われたが、現在日本ハムは首位を独走中で梨田監督の長期政権も予想される。

一軍の試合は人工芝の球場が多く、芝の球場が多い二軍とは環境が違う。守備を鍛えるには一軍での出場機会が多いことが必要である。評論家の豊田は入団した頃守備を問題視されたが、あえて三原監督は試合に出場させ続け一流選手に育て上げた。

当時とは選手層の厚さが違い一概に比較できないのだが、選手を育てるという視点がもう少し必要なのではないだろうか。二軍での記録更新は、マネジャーとして褒められたことではないと思うのだが。
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