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今日のサンスポや日刊スポーツの1面はやっぱり斉藤投手が大見出しとなっていた。サンスポは2~3面も全て斉藤一色で、プロ野球やMLBは追いやられてしまっている。

昨日のブログで取り上げた「斎藤佑樹くんと日本人」(文春新書 中野 翠著)を早速買い求め、字の大きい新書なので夕べ2時間ほどで読み終えた。著者の中野 翠さんについて全く知らなかったが、女房は知っていたようで辛口のエッセイを沢山書いている人のようだ。面白い着想で斎藤投手を分析しており、なるほどなと思わせる箇所が一杯ある。

最近の若い人の風潮の一つに「座持ち」がある。場の空気や間を大事にし、人との関係を損なわないように振舞うことである。我が家の次男坊は人付き合いが苦手でニート化している。その彼でさえ、私や長男に対して「場の空気を読めよ」という発言を良くする。これが私には理解できないことの一つである。

「座持ち」をあらわす言葉が本書によれば色々あるようで、「ツッコミ」や「ボケをかます」「ノリがよい」などの言葉はなんとなく分かるのだが、「ドン引き」や「乗りツッコミ」という言葉は私には意味不明で、娘に聞いてようやく分かった次第である。

斎藤投手の態度はこうした風潮とは全く無縁であり、この点が団塊世代のおじさんやおばさんに支持されているようである。この本は現代の風潮に中々なじめない人にとって、様々なことを気づかせてくれる本だと思う。

ところで、新聞広告に市川雷蔵を思わせるというくだりがあったが、本書の中に眠り凶四郎の雷蔵と斎藤の写真がならべてあり、確かにそっくりである。男ではこんなことを思いもしないだろう。女性の目線の鋭さに驚かされた。皆さんもぜひ本屋で立ち読みして確認してください。
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