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奄美大島に前線が張り付き、記録的大雨が降り続いている。南シナ海をゆっくり北上している超大型台風の影響らしい。奄美には10年ほど前に家族旅行で出かけたことがある。

印象に残ったことがいくつかある。何と言っても美しい海をベースにした自然景観が手つかずのまま残されていることだ。逆の見かたをすれば、観光開発が進まなかったためともいえる。人の手が入らないことの重要さを再認識させられた。

その代わりかもしれないが、レンタカーで島内をあちこち移動する途中で、やたらと道路工事中の個所に出くわしたのである。奄美の地場産業と言えば黒糖焼酎と大島紬だと思っていたのだが、“公共工事”をもうひとつ加えなければならないと思ったほどだ。

大島と数百メートル離れた小さな島との間に、テーブル珊瑚の世界有数の群生地がある。そこに橋をかけようという立て看板が掲げられていたのを見て、その感を強くした。さすがに、有力な観光資源である珊瑚の海を痛めつけるような、無茶な公共工事はまだ手をつけられていないようだ。

今回被害が大きいと推定されている、住用も訪れた。マングローブの原生林をガイドの案内に従いながら、カヌーを漕いで巡る観光ツアーである。もっとも当時は住用という地名は意識しておらず、記憶にはなかった。ニュースでマングローブの原生林という言葉を聞いて、はじめてその場所が住用だったということがわかったのだ。

乏しい記憶では、人家もまばらでマングローブしかないようなところだったと思う。小学生や中学生が帰宅できず、学校や公共施設に避難しているというニュースが流れているが、合わせて140人ほどとのことであり、子供が140人いるということは二千人規模の町と推測されるが、とてもそんな所だったとは思えないのだ。

ところでニュースを見ていても、現地の情報網が寸断されており、被害の全貌がつかめず、歯がゆい思いをしている関係者が多いと思う。大地震の時は、固定電話は通じなくても携帯は無事なのだが、今回は大雨で中継機器がやられたのか携帯も通じないようである。

災害時に、道路が寸断されて陸の孤島状態になるが、それでも多くの場合は通信による連絡はでき、様子を知ることができる。様子が分かれば安心できるのは、チリの鉱山事故でも経験したことである。ところが今回は様子を知ることができないのである。関係者は不安なことだろう。

奄美大島は普段はあまり注目されることのない孤島である。その中でも住用は注目度の低い地域であり、陸の孤島ではなく、“孤島の中の孤島”かもしれない。情報ということを改めて考えさせられる災害だ。
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