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ニューズウイーク日本版に掲載されたCSRランキングの続きを少し。

このデータで最も驚いたのは、上位350社にランキングされた企業の国別の集計結果である。ポイントは3つある。まず第一は、アメリカが31社で日本やイギリスの半分にも満たないこと。(当然のような気がしないでもない)

二つ目は、日本が86社で上位350社の1/4近くを占めて1位であること。昨今日本の国際的なプレゼンスが低下している中で、喜ばしい限りではある。

三つ目は、これに最も驚いたのだが、イギリスが67社で日本に次いで2位になっていること。かつては「英国病」と呼ばれ、大英帝国の没落と揶揄されたのだが、サッチャー政権以降、ビッグバンなどの改革の成果が反映されているのではないだろうか。

サッチャーが首相に就任したのは1979年で、1991年に退任するまで実に12年もの長期政権であった。さらに、ブレア首相も97年から2007年までの10年の長期政権であり、保守党と労働党という2大政党が、安定した政権を続けた果実の一つとして、CSRで高い評価を受ける企業が数多く誕生したのではなかろうか。

ひるがえって日本を省みると、90年代には総理大臣が8人も就任するなど、極めて不安定な時期を過ごし、「失われた10年」という事態を招いてしまった。2000年からは、6年にわたる日本では異例の長期にまたがった政権が誕生したが(それでもサッチャー、ブレアの半分ではあるが)、その成果はあまり実感できない。むしろ悪くなったように思う。

さらに、その後継者の対応ぶりを見ていると、「もう一つの失われた10年」を引き起こそうとしているような気がしてならない。どうにかならないものだろうか。

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