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先日行われた東京マラソンは、世界6大マラソンの一つに加わり、ケニアから2時間4分台の選手を招待して好記録を演出し景気づけをしようとしたがあいにくの北風のため、狙っていた世界レベルの記録は誕生せず肩透かしを食ってしまった格好だ。しかし、参加した3万6千人の市民ランナーは、都市型市民マラソンの醍醐味(何と言っても「公道」を気兼ねすることなく走れるのが魅力らしい)を堪能したことだろう。

数年前に、市民マラソンについて調べたことがある。日本の市民マラソンの発展には、2つの段階があった。第一次ブームは、ホノルルマラソンに刺激を受けた、70年代後半から80年代にかけての第一次マラソンブームである。

ホノルルマラソンは、2万から3万人の参加者を集め、その半数以上が日本人ランナーであるという状態が90年代半ばまで続いた。その影響で各地に市民マラソンが生まれ、30以上の市民マラソンが誕生した。

しばらく鎮静化していたが、07年に東京マラソンが始まったことにより、それ以降50余りの市民マラソンが新たに加わることになった。その結果、今では毎週どこかでマラソンが行われるという賑わいを見せるようになったのである。

第一次と、第二次のブームの違いの一つは、第一次の場合はローカル型が多かったのに、第二次のブームでは東京に刺激を受けて、大阪、名古屋、京都、熊本など都市型マラソンが増えたことにある。公道を利用することへの配慮から、第一次は交通への影響が少ない田舎道を利用したのどかなものだったのだが、都心を半日交通規制を行うという東京マラソンをきっかけに、堂々と市街地を封鎖してまでもという主催者が増えたのである。

その背景の一つに、“経済効果”の大きさに着目した自治体が多かったように思う。東京マラソンでは沿道の警備などで15億円もの費用がかかっている。ボランティアを8千人も動員してもだ。選手の荷物をスタート地点からゴール地点まで運ぶだけでも50台のトラックが必要であり、指定された場所に並べるだけでも大変な労力が必要とされるためである。

出場料は1万円だから、3万6千人では3億6千万にしかならない(出場料10万円のチャリティ枠が1千人分あるのだが、焼け石に水である)。スポンサー料を集めても主催者の持ち出しになるのだが、そこにお墨付きを与えるのが経済効果である。東京マラソンでは170億円という試算が示されており、主催する自治体としては十分おつりがくる“経済施策”になるという判断だ。

市民マラソンは全国で100以上あると思う。東京マラソンほどではなくても、開催するには1億円以上の経費がかかるだろう。5千人程度の規模の大会では2億円前後が相場のようであった。それから類推すると直接費は300億円程度、相乗効果を10倍と見積もると3000億円程度の、立派な“マラソン産業”の誕生である。

相乗効果で大きいのは、旅費宿泊費だと思う。用具も一式そろえると数万円になると思うのだが、大会に参加するための旅費もばかにならないと思う。スポーツツーリズム振興機構(JSTA)という団体が出来た。市民マラソンだけでなく、トライアスロンや自転車のロードレースなどの大会を積極的に開拓することにより、観光をも含んだ経済施策を進めようというものである。

昨日の日経の朝刊に、「スポーツ大会 自治体や企業 集団で“お見合い”」という記事が掲載されていた。JSTAがコンベンションを開き、開催を希望する自治体と、開催したいスポーツ団体のお見合いの場を提供するという記事であった。

観光庁が後押しをしているようで、私は日本の成長戦略に観光産業が大きな柱を占めると思うだけに、面白い企画だと思うのだが、気になることもいくつかある。紙幅が増えすぎたので、続きは後日改めて。

イタリアはベルルスコーニの勢力が予想を上回ったことで混迷が一段と増したようだ。ベルルスコーニがオーナーを務めるACミランが、先週のチャンピオンズリーグ1回戦で、王者バルサを2-0で破ったことが選挙結果に影響を与えたのだろうか?
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