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やっと日本の競泳陣は、“銀の鉱脈”を発見したようだ。バタフライの鈴木は、100mの銅の勢いをそのまま発揮して自己記録を大幅に更新しての銀。入江はライバルのロクテをスッポンのようなマークをして、ゴール寸前に交わしたのだが、その向こうにもう一人いて残念な銀というところか。

金メダルこそ一つも取れなかったが、メダル9個というのはまずまずの成果だと思う。これもトップバッターとして登場した高校生の萩野が、日本記録を更新しての銅メダル獲得という快挙で勢いがついたため、他の選手にも好影響を及ぼしたのだと思う。最初に躓いた柔道とは対照的である。

思いがけない選手の活躍が続く中で、私が注目していたのは200m平泳ぎの渡部香生子選手だった。15歳の可愛い高校生が、チームの勢いに乗ってどんなタイムを出すのか興味を持っていたが、予選・準決勝と事故記録に遠く及ばず、決勝の舞台に姿を見せることはできなかった。

気になったのは、予選のレース終了直後のインタビューで、声がかすれていることだった。準決勝敗退後も同じようにかすれた声でのインタビューであり、体調管理に失敗したのかと残念に思っていた。

しかし、今朝の入江や萩野のレース直後のインタビューを聞いていて、そうではないと判った。入江のインタビューでは、「競泳チーム27人のリレーの結果だ」という意味のコメントがあり、萩野は楽しそうですねと声をかけられて「楽しかった。凄い夏休みでした。」ということだった。

渡部選手は、チームジャパンの一員として、大声でチームメートの声援を続け、声がかすれてしまったようだ。15歳の女子高校生にとって、運動会の乗りでのオリンピックに参加してしまったのだろう。次のブラジル大会では19歳になる。チアリーダーではなく、仲間の声援を受ける立場になっていることを期待したい。

競泳は個人種目であっても、オリンピックという“国の威信”をかけた戦いの場では、チームスポーツに生まれ変わるのだろう。個人だけで重荷を背負っているように見える柔道との違いだ。

無気力試合で4チームが失格した僥倖にも恵まれて、バドミントンは決勝進出した。これも、競泳チームによって銀の鉱脈が発見されたおかげなのだろうか。繰り上がりで準決勝に進出したカナダのペアは、ブルースとリという名前だ。ブルース・リーに勝ったのだから…
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