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勢いの出ないアジア大会で陸上が始まった。滑稽だったのは女子の3000m障害で、大笑いをしながらレースを見た。今回から正式種目になった競技だが、普及が進んでいないのか出場する選手は日本と中国が一人、インドとカタールの選手が二人でわずか6人でのレースだった。

そのうちカタールの選手が曲者だった。水濠が飛べないのである。水濠ではハードルに片足をかけ、遠くへ飛ばなければいけない。手前が深く、先へ行くほど浅くなっているため出来るだけ遠くへ飛ぶのが鉄則なのだが、カタールの選手はほぼ真下へ落ちるのである。

水濠の幅は3メートルある。水濠に足を入れずに飛ぶことも可能な長さだが、走るリズムが崩れるため、片足を水の中で着地し、次の一歩は水の外という走り方をする。カタールの選手は両足で、しかも水深のある手前側に着地するため、水の抵抗を強く受けるのである。

3000m障害では7回水濠を超えなければいけないのだが、一周目にカタールの選手の後ろにつけていた日本選手はもろにあおりを受けて、両足で水の深いところに落ちてしまったのである。そのダメージが3位に落ちてしまった大きな要因だと思う。

カタールの選手はわけがわからくなったのか、水濠の度に違う飛び方をし、最後の方では立ち止まって両手をハードルにかけてよっこらしょと超えるという始末だった。

カタールの選手を笑ってはいられない。実は私も同じ経験をしたことがあるからだ。学生時代に、コーチからチャレンジしてみろと言われ、無謀にも記録会で3000m障害を走ったことがあるからだ。ハードルは練習で飛ぶことはできるのだが、練習場に水濠の設備は無いためぶっつけ本番だった。

短距離競走で使うハードルは引っかけるとハードルが倒れるのだが、3000m障害で利用するハードルは太いもので、引っかけるとこちらが倒れるという恐怖心を抱かせるものである。これを28回も超える上に、水濠を7回もこなさなければならないという厄介な種目である。

イメージ・トレーニングは出来ていたのだが、案の定水濠には苦戦した。ハードルに片足をかけて飛ぶと両足で着地してしまい、片足着地を意識すると両足でハードルに乗ってしまうということになる。本番で試行錯誤をしながら水濠に挑むということになってしまった。

昨日のカタールの選手を見ていると、40数年前の私を見ているようで懐かしく思えた。彼女もきっと練習でも走ったことはなく、ぶっつけ本番でレースに出場したのだろう。彼女は二度と3000m障害には出ないと思う。私も一度で懲りてしまったのだから。
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